○涌谷町中小企業・小規模企業振興基本条例

令和2年9月17日

涌谷町条例第26号

(目的)

第1条 この条例は、中小企業・小規模企業(以下「中小企業等」という。)が本町における経済の発展に果たす役割の重要性に鑑み、その振興に関し、基本理念を定め、町、事業者及び商工会の役割等を明らかにするとともに、中小企業等に関する施策を総合的かつ計画的に推進することにより、地域経済の活性化を図り、もって町民の生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 中小企業 中小企業基本法(昭和38年法律154号、以下「法」という。)第2条第1項に規定する事業者であって、町内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(2) 小規模企業 法第2条第5項に規定する事業者であって、町内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(3) 商工会 商工会法(昭和35年法律第89号)の規定に基づく商工会であって、町内に事務所を有するものをいう。

(4) 大企業等 中小企業及び小規模企業以外の事業者であって、町内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(5) 金融機関 銀行、信用組合及び協同組合その他の金融業を行うものであって、町内に事業所を有するもの及び信用保証協会をいう。

(基本理念)

第3条 中小企業等の振興は、地域の経済及び雇用を支える担い手として重要な役割を果たしているという基本的認識の下、中小企業等が自らの創意工夫及び自主的な努力を尊重するとともに、国、県その他関係機関との連携を図り、成長発展又は持続的発展が図られることを旨として推進することを基本とする。

(町の責務)

第4条 町は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、中小企業等の振興に関する施策を実施するものとする。

2 町は、中小企業等が豊かな地域社会づくりへの貢献や地域住民の生活の向上及び交流の促進に寄与していることについて、住民への理解を深めるよう努めなければならない。

(中小企業等の取組)

第5条 中小企業等は、基本理念に基づき、経済的社会的環境変化に対応して、その事業の成長発展若しくは持続的発展を図るため、自主的にその経営の改善及び向上を図るよう努めるものとする。

2 中小企業等は、基本理念に基づき、地域社会を構成する一員として、地域社会との調和を図り、安心して暮らしやすい地域社会の実現に貢献するよう努めるものとする。

(商工会の役割)

第6条 商工会は、基本理念に基づき、中小企業等の経営の向上及び改善に積極的に取り組むとともに、町が行う中小企業等の振興に関する施策の実施について協力するよう努めるものとする。

(金融機関の役割)

第7条 金融機関は、基本理念に基づき、中小企業等の資金需要に対して適切に対応すること等により、経営改善及び向上に配慮するよう努めるとともに、町が実施する中小企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(大企業等の役割)

第8条 大企業等は、基本理念に基づき、地域の活性化に資するよう努めるとともに、町が実施する中小企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

2 大企業等は、地域社会を構成する一員としての社会的責任及び影響を自覚することはもとより、中小企業等が自らの事業活動の維持及び発展に欠くことのできない重要な存在であることを認識し、中小企業等と連携及び協力するよう努めるものとする。

3 大企業等は、町内において生産、製造又は加工された産品を積極的に取り扱い、及び町内で提供されるサービス等を積極的に利用するよう努めるものとする。

4 大企業等は、地域との共存共栄を図り、地域に貢献する活動を行うよう努めるものとする。

(町民の理解及び協力)

第9条 町民は、中小企業等の振興が地域経済の基盤形成と雇用環境の整備等、町民の生活の向上において重要な役割を果たしていることを理解し、中小企業等の健全な発展に協力するよう努めるものとする。

(基本的施策)

第10条 第1条の目的を達成するため、第3条の基本理念に基づく基本的施策は、次のとおりとする。

(1) 経営の安定及び革新に関する施策

(2) 経営基盤の整備に関する施策

(3) 国内外における販路の開拓及び受注機会の確保に関する施策

(4) 新技術及び新商品の開発等に関する施策

(5) 商工業の振興に関する施策

(6) 地域資源の活用等に関する施策

(7) 人材育成及び雇用の安定に関する施策

(8) 新事業の創出及び起業支援に関する施策

(9) 資金調達の円滑化に関する施策

(10) 中小企業等に対する支援・連携ネットワークの構築

(11) 中小企業等に関する情報の収集及び提供

(12) 前各号に掲げるもののほか、町長が必要と認める施策

(小規模企業への配慮)

第11条 町は、前条に掲げる施策の推進にあたり、経営資源の確保が困難であることが多い小規模企業に配慮し、小規模企業の事業の持続的発展を図るため、経営に関する支援体制の整備の促進その他必要な施策を講ずるものとする。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

涌谷町中小企業・小規模企業振興基本条例

令和2年9月17日 条例第26号

(令和2年9月17日施行)