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更新日:2019年4月1日

施政方針

施政方針とは、町長の町政運営の基本方針として、翌年度の主要事業や予算について方向性を示すものです。

平成31年度施政方針

本日ここに、平成31年涌谷町議会定例会3月会議が開催されるに当たり、平成31年度の町政運営に対する私の所信の一端と施策の大綱を申し述べ、議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

基本的な考え方

初めに、町政運営の基本的な考え方を述べさせていただきます。

近年、財政調整基金を取り崩しての町政運営をおこなってまいりましたが、このまま推移すると基金が枯渇する可能性があることから、御承知のとおり本年1月30日に「財政非常事態宣言」を発令したところでございます。

平成31年度は、内部管理経費の削減を中心に各種団体の運営費補助金等においても削減をさせていただき予算編成をさせていただきましたが、町を立て直すべく今年、事務・事業の洗い出しを行い、行財政改革を推進し、廃止・縮小の方向に進む事だけでなく、必要な事業につきましては拡充していくことが肝要だと考えております。

また、自主財源確保の観点からは、企業誘致を推進するほか、あらゆるネットワークやアイディアを結集し「ふるさと納税」での増収へ繋がる取組みを推進してまいります。

財政危機からいち早く脱却し「活力のある涌谷町」を復活させるため、ここに、改めて、気を引き締め町政運営に当たる所存でございますので、議会の皆様におかれましては、町政を担う車の両輪として、引き続きご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

平成31年度当初予算の概要

次に、国の情勢及び平成31年度の当初予算の概要について申し上げます。

国の本年1月の経済報告では「景気は、緩やかに回復している。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されるが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としており、今後の経済動向は不透明感が拭えないものとなっております。

そうした中、平成31年度の国家予算は「新経済・財政再生計画」の下、歳出改革の取組みを継続しており、一般会計の当初予算ベースでは、平成30年度を上回る101兆4千571億円の規模となり、「人づくり革命」、「生産性革命」、「経済・財政一体改革」に重点化されたと考えております。

また、国がまとめた平成31年度の地方財政計画(通常収支分)の規模については、前年度比2.7%増の89兆2千500億円程度で、赤字地方債である臨時財政対策債の発行については抑制されましたが、地方税の増収が見込まれ、また、地方交付税の総額についても、前年度比1.1%増の16兆1千億円で、6年連続の減額から増額へと転じ、一般財源総額については、前年度比1.1%増の62兆7千億円程度確保したとしております。

歳出では、特に地方の重点課題である公共施設等の適正管理の推進や、まち・ひと・しごと創生事業費を昨年度と同程度確保したほか、消費税引き上げによる社会保障の充実分と人づくり革命分を充実させております。

また、先進的な自治体の取組みを地方交付税の積算に反映させるトップランナー方式について、平成29年度から段階的に導入させていることもあり、なお一層の努力を地方に求めているところであります。

今後とも、経済対策など国の動向、政策、民間の動きを注視しながら、アンテナを高く持ち、町に有効な施策等の導入について検討してまいる所存であります。

一方、本町の平成31年度予算は、「予算編成基本方針」に基づき、町を取り巻く諸課題に対応するため、新規事業の検討や歳出の継続的なものについては、各担当課に精査・再見直しを指示し、併せて関係団体への協力をお願いするなどあらゆる財源の手当てを模索しながら予算編成をいたしました。

その結果、平成31年度の一般会計の予算総額は、66億6千459万3千円で、前年度比4億6千797万6千円(6.6%)の減となりました。

歳入では、町税において、景気が緩やかに回復していることから、法人町民税では最近の課税状況を踏まえ1千198万7千円(17.1%)の増を見込んでおります。そのほか、個人町民税で前年比0.6%、固定資産税で1.9%、軽自動車税で3.8%とそれぞれ増を見込んでおり、町税全体では前年度比3千55万7千円(2.1%)の増額を見込んでおります。

地方交付税においては、地方財政計画で増額が見込まれておりますが、算入地方債の減少等から、普通交付税は7千万円(2.9%)の減が見込まれ、特別交付税においては、昨年度見込んでおりました大崎地域広域行政事務組合事業分としての震災復興特別交付税が無くなったことから、交付税総額では、2億6千25万4千円(9.1%)減の25億9千万円を計上したところでございます。

町債については、大崎地域広域行政事務組合の消防庁舎整備に係る地方債、涌谷第一小学校屋外トイレ整備に係る地方債及び借換債の減などにより、2億3千643万円(35.2%)の大幅な減となっております。

歳出では、総務費、民生費、商工費及び土木費において、前年度比で増額となっております。総務費におきましては、参議院議員選挙をはじめ4つの選挙が予定されていることから増額となり、民生費におきましては、障害者福祉費や児童福祉費の経常的な社会保障費の増額のほか、学童保育施設整備事業経費の計上により増額となり、商工費におきましては、空き家を活用した民間事業者が行う拠点整備に対し、国の補助制度を活用し支援することとしたことにより増額となり、土木費におきましては、公営住宅の長寿命化計画に基づき、国の補助制度を活用した長寿命化改修事業を計上したことにより増額となったものでございます。

また、一般会計の財源不足を補てんするための財政調整基金の取崩額は9千万円で、前年度における財政調整基金の取崩額と比較して、1億6千900万円の減額となったものの、引き続き大変厳しい財政運営となるものでございます。

今後、これまで以上に投資と財政規律とのバランスを図りながら、持続可能な財政運営を行っていくため、ヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源の最適な活用に取り組むとともに、「第五次行政改革大綱」の更なる推進及び9月を目途に策定を目指す(仮称)涌谷町財政健全化計画により、町民皆様のご協力を賜りながら、厳しい財政状況の中でも、良質な住民サービスが確実、効率的に提供できるよう取り組んでまいります。

一般会計の主な施策・事業

それでは、平成31年度に取り組む主な施策や事業について一般会計から申し上げます。

子どもの成長支えるまちづくり

第一、「子どもの成長支えるまちづくり」について申し上げます。

安心して子どもを産み、育てられる環境づくりにつきましては、次世代を担う子どもたちが健やかに育つため、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援を行う体制を充実させてまいります。

これまでも、妊婦健診、産婦・新生児訪問、乳幼児健診などを行いながら、母子の心身の健康状態を把握し、子どもの健やかな成長への支援を行ってきたところでありますが、これまで行ってきた妊婦健診費用の助成の他、高額な医療費がかかる特定不妊治療費の一部助成や新生児の聴覚検査費用の助成も継続して実施してまいります。

様々な予防等にもかかわらず、万一、子どもが病気になってしまった際の、「子ども医療費助成事業」や「母子・父子家庭医療費助成事業」につきましては継続して実施し、次代を担う子ども達の健全な成長を全町民で支えることにより、安心して産み育てられるまちづくりを推進してまいります。

子ども・子育て支援新制度が開始され、本町では、「涌谷町・安心子育て支援プラン」に基づき子育て支援を推進しておりますが、2020年度からの第2期計画の策定を行います。平成30年度中にアンケート調査を実施しており、さらに公募によるワールドカフェ方式の懇談会や子ども・子育て会議で意見をいただきながら、町民参画による計画の策定を目指してまいります。

乳幼児期の保育につきましては、昨年度から段階的に進めてきました、さくらんぼこども園、町内各幼稚園の体制の変更を今年度は更に進め、園児が集中しておりますさくらんぼこども園の3歳以上児につきましては地域の幼稚園へ移動していただくほか、これまで認可外保育所として運営されてきました涌谷修紅幼稚舎の小規模保育事業所化により、待機児童の多い0歳から2歳児の保育の受け皿を増やしてまいります。

働くことを選択する保護者の希望に添えるよう、今後も引き続き施策拡充の検討や保育士の確保により、待機児童対策に努めてまいります。

また、国において決定された本年10月からの幼児教育・保育の無償化に先駆けて、町独自に負担軽減を行っている「保育所及び幼稚園の保育料」、「幼稚園預かり保育料」、「幼稚園給食費」の軽減を継続して実施します。

無償化に伴う関係予算につきましては、今後対応させていただきますが、子育てへの経済的な不安が解消されることを期待するものでございます。

更にこれまで、子育て中の方に寄り添った子育て支援事業といたしましては、「涌谷保育園子育て支援センター」及び「さくらんぼこども園」を子育て支援拠点と位置付け、子育て中の方の拠り所となるよう運営してきたところでございますが、総合的な子育て支援体制のさらなる充実に向け、妊産婦、子育て家庭の個別ニーズを把握した上で情報提供や相談支援及び必要なサービスを円滑に利用できるよう支援する「利用者支援事業」を行い、また、その機能を発展させた「子育て世代包括支援センター」の設置に向けて、昨年に引き続き関係機関と連携を図りながら検討してまいります。

全国的に増加しております保護者のネグレクトなどによる子どもへの虐待対策につきましては、子育て支援室内に設置した「子ども家庭総合支援拠点」において、早期発見、早期対応をチームで行うため、児童相談所や警察、学校等と連携の仕組みを構築しました。今後、より一層の相談支援体制の充実を図ってまいります。

また、昨年度、地域で子育てを支え合う相互援助活動である「わくや地域子育て応援団」事業を開始しておりますが、国の交付金を活用し、ひとり親や生活困窮世帯への利用料の軽減や、研修会、交流会を開催し、会員の増加と、より利用しやすく、より支援しやすい体制を整えてまいります。

更に、県で実施しております生活困窮世帯の児童への「小・中・高校生の放課後まなびサポート」事業に参加できるよう、送迎に応援団事業を活用することで、学力向上によって子どもたちが、負のスパイラルを断ち切れるよう、支援してまいります。

また、子育て支援と関連した定住対策といたしましては、昨年度から開始いたしました「わくや新生活応援補助金」において、住宅金融支援機構のフラット35と協定を締結するなど、他の子育て支援策と一体となり、子育て世帯の経済負担の軽減が図れるよう推進してまいります。

放課後学童クラブにつきましては、西地区に八雲学童クラブと涌一小学童クラブ、東地区に杉の子学童クラブ、箟岳地区に小里箟岳学童クラブを開設し運営をしており、対象年齢の拡大と、安全に利用できるよう学校敷地内への設置を進めてまいりました。

今年度は、大変有利な国庫補助金を活用し、利用児童の増加が顕著である西地区の学童クラブを統合し、涌谷第一小学校敷地内に放課後学童クラブ施設を新設し、次年度からの運営開始を目指します。

学校教育につきましては、「涌谷町教育基本計画」に基づき、子ども達が高い『志』を持ちたくましく未来を生き抜いていける基盤づくりと個性を生かす教育の充実に努めてまいります。

平成30年度から学校教育専門指導員を2名体制とし、学校や児童生徒が抱える諸問題に対応してまいりました。また、「わくや子どもの心のケアハウス『コンパス』」を新たに開所したことにより、不登校児童生徒の問題解決に一定の成果が出ております。これらの事業につきましては、今年度も引き続き継続してまいります。

中学校におきましては、教員経験者のボランティアによる学力向上を目標にした学習指導を行うスタディ・アシスト事業を実施するほか、昨年度、海外研修から転換いたしましたイングリッシュキャンプ事業につきましては継続し、より多くの生徒が外国語に興味を持ち、コミュニケーション能力が養えるよう努めてまいります。

また、当町の教育施設は老朽化が進んでいることから各施設の個別の長寿命化計画を策定し、今後、安全性の向上と効率的な維持管理に努めてまいりたいと考えております。

次に、生涯学習について申し上げます。

涌谷公民館では、町の事業、サークルの活動場所や集会場として活用されるなど、身近な生涯学習の施設として、多くの町民の皆様から利用いただいております。

涌谷町教育基本計画に基づき今後も地域づくりの拠点施設として、青少年から高齢者まで各世代に応じた事業を展開してまいります。

また、学校と地域の協働教育の推進事業として、子どもたちと地域住民が交流する「元気わくやふれあい事業」を継続実施するとともに、生涯スポーツでは、涌谷町体育協会と連携し、総合型地域スポーツクラブの充実を図り、生涯にわたってのスポーツを楽しむことができる「場」を提供し、事業を推進してまいります。

町民皆様の要望により昨年4月にオープンした図書室「ワクワク来ぶらり」につきましては、皆様から愛される図書室として充実を図ってまいります。

健康長寿に向けたまちづくり

第二、「健康長寿に向けたまちづくり」について申し上げます。

健康づくり事業につきましては、「第二次わくや健康ステップ21計画」「第三次涌谷町食育推進計画」及び「第二期データヘルス計画」等に基づき、健康寿命の延伸を図るため、町の健康課題となっている生活習慣病対策として、動脈硬化対策をはじめとした、糖尿病や高血圧による腎不全を予防する取り組みを推進してまいります。

また、疾病の早期発見や早期治療・早期改善のため、引き続き特定健康診査やがん検診の受診率向上を目指し、疾病予防に取り組んでまいります。

さらに、町の健康づくりを共に進める上で重要な推進役である健康推進員の育成を図るとともに、涌谷町食育推進協議会についても、継続して支援してまいります。

地域医療対策でございますが、救急医療におきましては、遠田地区、大崎地域と、それぞれ事業化しており、さらに、高次救急医療におきましては、大崎市民病院及び石巻赤十字病院の救命救急センターで、夜間救急医療におきましては、大崎市及び石巻市の夜間急患センターにおいて体制を確保しており、引き続き大崎及び石巻両医療圏での緊急時の医療確保に一層努めてまいります。

感染症対策としましては、これまで先天性風しん症候群を防ぐ観点から、すでに予防接種の助成を町独自で実施しておりますが、近年、関東地方を中心に風しん患者の届出数が増加していることを受け、予防接種法施行令の改正に伴う風しんに関する追加的対策を実施してまいります。その他、ロタウイルスワクチンの予防接種等、町独自で助成している任意予防接種についても引き続き実施し、感染症対策に努めてまいります。

地域福祉につきましては、地域共生社会の実現に向け、涌谷町社会福祉協議会と共に地域の力を最大限に引き出し、地域における支え合いの体制づくりを進めてまいります。また、医療、介護、障害さらには生活困窮など複合した問題を抱えた相談者に対応するため、複数の相談支援機関の調整を図り、相談を一体的に受け止める体制を整備してまいります。

介護につきましては、介護保険特別会計の部分において、申し述べます。

交流が豊かさを育むまちづくり

第三、「交流が豊かさを育むまちづくり」について申し上げます。

交流が育む豊かさとしては、異文化・風習・他業種などと触れ合うことで、自己を改めて見つめることができ、人、地域、町が共に成長・発展していくことができるものと考えております。

農業振興につきましては、町の根幹となる農業が地域経済を左右するとの認識に立ち、農業の再興を図り、経済の好循環を生み出したいと考えております。また、農業経営の基盤となる農地等の利用の最適化・集約化を農業委員会と共に積極的に推進してまいります。

さらに、無人ヘリを中心とした「農作物病害虫防除事業」等、農家経営の安定化を図るための支援や平成27年度から始まりました「出来川左岸上流地区県営ほ場整備事業」や継続事業である「名鰭・鹿飼沼地区県営ほ場整備事業」、加えまして平成29年度から新たに始まりました「出来川左岸下流地区県営ほ場整備事業」に取り組んでまいります。

地域で行う共同活動を支援するため「多面的機能支払交付金事業」、農地利用集積の啓発、担い手の育成、生産組合の組織化を推進し、農業経営の高度化を図るため「農業経営高度化支援事業」を継続するほか、涌谷町の農産物のブランド化や六次産業化を進めるため、平成29年度から取組みを始めました「ブランド米創出事業」としての、銘柄米「金のいぶき」による高付加価値米の創出により、健康に関心を持つ幅広い世代や女性、また、町内学校給食での提供も継続しながら、町内外へ広くPRすることで、認知度向上と地元定着を引き続き図ってまいります。また、「手軽さ」「栄養豊富」といった特徴を活かした「金のいぶき」を取り入れた食生活を推奨するため、面積12haを作付し、販売量の拡大を図る事業に取り組みながら、「誇れる農業」を醸成していく所存であります。

米の生産調整廃止により、米づくりへの不透明感やTPPの発効による米の需給への不安感、価格下落などの展望が開けない状況の中、この「金のいぶき」におきましては、販路の拡大や食べ方の工夫、宣伝の仕方により明るい兆しが出ており、ホテル日航奈良のレストランメニューにも入れて頂きました。涌谷町の全ての水田に作付とは申し上げませんが、工夫次第では米づくりにおいても明るい展望が開けるものと信じ、なお一層推進してまいります。

また、農産物・農産加工品の生産者、消費者、研究機関等の学識経験者や地域おこし協力隊の力を結集し、新たな農産物の開発と産地形成の研究に取り組み、涌谷町の農産物を広くPRしてまいります。

畜産振興につきましては、次回全国和牛能力共進会へ向け、候補牛に対し助成金を交付し、上位入選を目指し、取組むほか、各種奨励事業を継続するとともに、家畜防疫への一部を補助し、畜産農家経営の安定化を図ってまいります。

平成28年度から任用している地域おこし協力隊につきましては、地域の課題に積極的に取り組んでいただいており、地域資源の発見や地域の活性化につながっているものと考えております。平成31年度が任期の最終年となっておりますことから今後の活動についても、バックアップ体制を整えるほか、新たに地域おこし協力隊を採用し、地域の活性化につながるよう支援してまいります。

企業誘致に関しましては、就業機会を確保するため、私自ら企業訪問をし、職員についても県内外への誘致活動を行っております。しかし、黄金山工業団地造成から2年が経とうとしておりますが、未だ3.5haにつきましては、進出企業が決まらない状況にあります。その様な厳しい状況の中、先日、1社が操業を開始しました。このことは、他の企業の進出の呼び水になると固く信じております。今後とも、県内外の企業訪問やイベントに参加しながら、PRを図り、黄金山工業団地はもとより、町内各地域への、積極的な企業誘致を図っていきたいと考えております。

また、昨年、町内の製造業の連携を図るため、「涌谷町ものづくり企業連絡会」を設立し、活動を始めたところでございますので、町内企業のさらなる発展を期待するとともに、企業誘致の一助となるよう積極的に支援を行っていくことで、雇用創出につなげ、若者の定住を図る施策、ひいては税収の増につなげていきたいと考えております。

商工業の振興におきましては、マイナス金利政策による経済背景を鑑みて、平成29年度から中小企業振興資金融資貸付利率を金融機関と協議し1.7%としております。平成31年度も据え置くこととし、より活用しやすい中小企業振興資金貸付金制度となるよう融資のあっ旋と保証料の全額及び利子の一部補助を継続するなど、商工業者の事業継続・事業拡大に対し支援してまいります。また、遠田商工会への補助及び人材養成、賑わい興しへの補助を継続するとともに、涌谷町シルバー人材センターへ高齢者の生きがいや地域社会の活性化のための補助も継続してまいります。

観光振興におきましては、涌谷町観光物産協会と連携を図りながら、歴史ある「わくや桜まつり」の一環として開催しております「東北輓馬競技大会」や「秋の山唄全国大会」等を引き続き開催し、交流人口の増加及び活力あるまちづくりを図ってまいりたいと考えております。

また、当町におきましては、黄金山産金遺跡、箟峯寺及び涌谷伊達家関連の史跡など古代から近代に至るまで数々の歴史・文化遺産を有しており、2020年には箟峯寺開山1250年、現在の涌谷の礎を築いた伊達安芸宗重公の没後350年となります。平成31年度におきましては、箟峯寺で計画しております指定文化財である梵鐘や仁王堂保存事業に対し補助金を交付し支援するほか、伊達安芸宗重公350年祭記念事業実行委員会に対し支援してまいります。

平成29年度から日本遺産認定を目指し活動してまいりましたが、今年度は「黄金の里の文化伝承プロジェクト」の一環として、金の歴史を共有する関係自治体と連携を図り、「みちのくGOLDろまん推進協議会準備会」を設立し、日本遺産の認定を再度目指してまいります。

「涌谷町観光振興計画」に基づきこれらの遺産や、四季折々の各種イベントを結びつけ、観光資源として発信するとともに、おもてなしを担う人材育成を進めてまいります。

平成31年度におきましては、町内有志の方々がJR涌谷駅前において、観光客の受け皿として当町に不足している宿泊施設を開設し、観光や交流の拠点とすることで町の活性化を図っていこうと「まちづくり団体」発足に向けて準備を進めているところでございます。

町といたしまして国の補助制度を活用し支援するとともに、連携してまいりたいと考えております。

安全で快適な環境のまちづくり

第四、「安全で快適な環境のまちづくり」について申し上げます。

平成23年3月11日に発生した東日本大震災をはじめ、近年日本各地で異常気象による集中豪雨などによる災害が多発しております。

本町には、国が管理する江合川、旧北上川や県が管理する田尻川、出来川、旧迫川があり、さらに、土砂災害警戒区域も多数存在しております。それらが引き起こす可能性のある自然災害に対応する総合的な防災管理対策と避難対策が求められることから、住民参加型の防災訓練等を継続していくほか、登録制の緊急情報のメール配信システムを導入し、災害時の情報伝達の向上を図るなど防災意識の普及・高揚に努めてまいります。

また、町民の皆様が全幅の信頼を寄せている消防団につきましては、装備充実を行うとともに、定員確保に努めてまいります。

交通安全対策におきましては、警察、各関係機関、町民の皆様と連携を図りながら、朝の街頭指導、各学校、幼稚園、老人クラブ等の交通教室などを継続して実施するとともに、春と秋の交通安全運動期間には、高齢運転者の交通事故抑止対策として、65歳以上の運転免許保有者を対象とした「高齢運転免許取得者教育支援事業」を積極的に推進するなど、今後も交通安全対策事業を引き続き行うことで、全町民の交通安全意識の高揚を図ってまいります。

防犯対策につきましては、交通安全同様、各関係機関との連携を図り、手口が巧妙化する特殊詐欺に対しての広報活動や防犯協会を中心とした地域の巡回等を実施するなど、安全安心なまちづくりに努めてまいります。

住民生活に欠かすことのできない道路環境の整備に関しましては、かねてから進めております「大谷地線道路整備事業」について、国や県公安委員会等との協議が整い、全ての関係地権者との用地契約を締結いたしましたことから、改良工事に着手し早期完成に向け事業を進めてまいります。

また、耐震化対策として、木造住宅耐震診断や耐震改修工事への助成につきましては、継続して行うとともに、平成30年6月18日に大阪市で発生した大阪府北部地震によるブロック塀の倒壊で小学女児の痛ましい死亡事故が起きましたが、このことを教訓に防災安全交付金等の制度活用により、通学路等の沿線に存在する危険なブロック塀を除去する所有者に費用の一部を補助する制度を創設し、安全な生活環境の保全を推進して参ります。

町営住宅の維持管理におきましては、建築から約20年を経過する町営八雲住宅について、平成31年度から年次計画により改修を実施したいと考えております。また平成31年度におきましては、3号棟の外壁改修を行い、更なる住宅の長寿命化及び快適な住環境の維持・向上を図ってまいります。

町民の足となっております町民バスにつきましては、路線により利用者の増減が見られる中、平成30年度には路線の一部変更を実施しております。通院や買い物など利用者の用途はそれぞれですが、利用者の声に耳を傾けながら、運行してまいります。

また、平成31年度からは運転免許証を返納した高齢者に対し、町民バスの無料券を配布し、交通安全のための運転免許証返納への意識向上とともに、町民バスの利用向上にも努めてまいります。

次に、近年問題となっている管理不全空き家、空き地等につきましては、所有者等への改善通知等により継続して適切な管理を促し、地域の生活環境保全を図ってまいります。

協働による自立したまちづくり

第五、「協働による自立したまちづくり」について申し上げます。

町の活力を生み出し、財政危機を乗り切る方策としては、若い方々をはじめとする町民の皆様が主役となり、そこに行政も参加をするという協働型まちづくりだと考えます。

先に申し上げました「地域おこし協力隊」を核としながら、町民皆さんが主体的に活動していただけるような「まちづくり」を推進してまいりたいと考えております。

その土台づくりとして、昨年創設しました最長3年間の事業費補助を行うこととした「元気わくや創生補助事業」や自治会活動支援のほか、集会場等整備に対する補助等を継続して行い、地域の活性化とコミュニティ環境の充実を図るとともに、自治会未結成の行政区においては、結成に向け積極的に支援してまいります。

以上、第五次涌谷町総合計画において、掲げました五つの項目について申し上げましたが、各施策・事業等の目的、目標及び効果を各部署にしっかりと認識させるとともに、町発展のためには、組織内の連携のみならず、関係機関との相互連携が重要と考えますので、しっかりと連携し、他分野への波及効果も十分考慮しながら事業を展開してまいります。

行財政

最後に、町の行財政について申し上げます。

先に申し上げましたとおり、本年1月30日に財政非常事態宣言を発令し、さらにはここ数年、財政調整基金を取り崩しての予算編成となったことから、今後ますます財政運営は厳しいと言わざるを得ません。

そこで、今年9月を目途に(仮称)涌谷町財政健全化計画を策定し、抜本的な行財政改革を行う必要があると考えております。このことは、これまでの事業についての再検証を意味しており、改めて町民の皆様と今後の行政運営について話し合いながら涌谷町の未来を作り上げてまいる所存であります。

国民健康保険事業勘定特別会計

次に、国民健康保険事業勘定特別会計について申し上げます。

国民健康保険事業におきましては、平成30年度から国民健康保険の財政運営の責任主体が県となったことから、町は国民健康保険財政の一層の健全化に努め、被保険者の皆様には将来にわたって必要な医療を享受いただけるよう、県と協力・連携しながら安定的・効率的に運営してまいります。

また、保健事業につきましては、特定健診・特定保健指導の推進を図るとともに、「第二期データヘルス計画」に基づき、”動脈硬化対策”を実施するなど、生活習慣病の重症化予防対策に取り組み、町民の健康増進と医療費の適正化へつなげてまいります。

介護保険事業勘定特別会計

介護保険事業勘定特別会計について申し上げます。

平成30年度に策定いたしました高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画に基づき、高齢者とその家族の支援を行っておりますが、高齢化の進展等に伴い介護給付費が増大しておりますことから、今後の安定した財政運営のために保険者機能強化推進交付金事業、いわゆるインセンティブ事業に積極的に取り組んでまいります。特に高齢者の自立支援、重度化防止、介護予防などの事業の展開により、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活のできる地域づくりに努めてまいります。

また、引き続き認知症の早期発見と早期治療につなげる体制を確立し、認知症になっても自分らしい暮らしが続けられるよう支援してまいります。

さらに、生活支援体制整備事業により、地域資源の発掘と地域での支え合いの仕組み作りとネットワークを構築し、コミュニティの形成を目指してまいります。

水道事業会計

水道事業会計について申し上げます。

本年度の有収水量は、人口の減少や使用形態の変化等の影響により、前年に引き続き下回ることを見込んでおります。給水収益につきましては減少が予想されるところでありますが、給水収益の降下予測や営業費用等の見直しを行い、収益的収入及び支出におきましては、営業利益を生じる見込みであります。

平成31年度の主な建設改良事業といたしましては、重要給水施設管路耐震化事業として中江南地内配水管布設替工事を実施するほか、管路更新計画に基づき桜町裏・岸ヶ森東地区等の布設替工事を実施する予定であります。

今後は宮城県が推進するみやぎ型管理運営方式や将来的な広域化について他市町村と連携を取り合いながら事業を進めてまいりたいと考えております。

本年度も引き続き安全・安心な水の供給と健全経営の維持に努力してまいります。

下水道事業会計

下水道事業会計について申し上げます。

本会計の収益的収支の状況でございますが、新規の接続はあるものの、人口減少や高齢化、節水器具の普及などのマイナス要因も大きく、公共下水道、農業集落排水事業とも使用料収入で消費税増税分を除きほぼ横ばいを見込み、営業費用においても、新たな負担が必要となる事業が生じておりますが全体として経常利益が生じる見込みでございます。しかし、予算に占める一般会計繰入金の比率が高い状況ですので、効率的な予算執行に努めてまいります。

主な実施事業でございますが、公共下水道の雨水事業におきまして、渋江地区の排水路整備を継続し、JR石巻線上築街道踏切部分の実施設計及びJRとの協議を進め、周辺地域の浸水被害軽減を目指します。

汚水事業につきましては、供用開始から20年が経過する涌谷浄化センターについてストックマネジメント計画に基づき、安定的な水処理及び長寿命化に資する改修に着手いたします。又、管路施設のマンホールポンプ場につきましてもストックマネジメント計画を策定いたします。

農業集落排水事業でございますが、平成30年度に策定する最適整備構想を基にして、箟岳中央地区で国の補助事業を活用した施設改修の事業化を進めてまいります。

下水道事業の全国的な課題である人口減少等による使用料収入の減少や、施設の更新費用等の問題は、当町においても同様であります。現在、他の自治体と共に広域化・共同化に関する勉強も始めており、全国的な流れに遅れを取らず、不断の努力で経営に取り組んでまいります。

国民健康保険病院事業

国民健康保険病院事業について申し上げます。

3事業のうち、国民健康保険病院事業におきましては、これまで、地域における基幹病院として地域医療の確保のため、重要な役割を果たしてまいりました。しかし、ご承知のとおり、医師不足等による経営悪化により、病院の運営が厳しい状況となっております。医師確保につきましては、あらゆる方面に働きかけをしておりますが、いまだ結実することはなく、誠に残念な気持ちであります。

この危機に際し、病院の全てに対し見直しを行い、経営の健全化を図りつつ、少子高齢化により人口減少が進む我が町に、必要な病院としてあるべき姿を模索し、病院の改革に不退転の覚悟で望む所存でございます。

老人保健施設事業につきましては、リハビリを充実させ在宅強化型施設を目指します。また、経営の健全化を図りつつ、2025年に向け、要介護者の増加に対応できるよう老健施設内に指定居宅介護支援事業所を開設し、在宅療養支援機能の強化を図りサービスの向上に努めてまいります。

訪問看護ステーション事業につきましては、多様化する利用者ニーズへの対応、土曜日まで拡大したサービス提供を含む24時間対応、近隣の在宅療養支援診療所とも連携し、在宅看取りの支援を平成31年度も引き続き実施してまいります。

 

 

以上、平成31年度における町政運営について申し上げましたが、本年度も各分野における歳出の更なる見直しと、基金を取り崩しての非常に厳しい予算編成となりました。

しかし、涌谷町には人・自然・歴史・文化というたくさんの財産があります。これらの豊富な財産を活かし、町の進むべき目標をよく見極め、さらに、あらゆる手法による資金調達を行いながら、公正・公平な町政を行い、「財政危機からのいち早くの脱却」と「町民の方々が他に誇れる、自慢できる魅力あるまちづくり」に職員ともども全力で努力してまいる所存でございます。

本年5月1日に皇太子殿下が御即位され、新しい時代が始まります。本町といたしましても、新しい時代としてのまちづくりに邁進してまいる所存でございますので、重ねて議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成31年度の施政方針といたします。

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