ホーム > 町の紹介 > 町長室 > 施政方針

ここから本文です。

更新日:2017年3月22日

施政方針

施政方針とは、町長の町政運営の基本方針として、翌年度の主要事業や予算について方向性を示すものです。

平成29年度施政方針

本日ここに、平成29年涌谷町議会定例会3月会議が開催されるに当たり、平成29年度の町政運営に対する私の所信の一端と施策の大綱を申し述べ、議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

基本的な考え方

初めに、町政運営の基本的な考え方を述べさせていただきます。

昨年は、「第五次涌谷町総合計画」及びまち・ひと・しごと創生法に基づく「涌谷町まち・ひと・しごと創生総合戦略」の初年度であり、少子化の抑制、定住人口の獲得、人口減少社会への適応の三つの観点から対応する足掛かりを実施してまいりました。

その施策の先駆けとして開始した、町民皆様による「涌谷まち・ひとデザインラボ」や「地域おこし協力隊」事業など、涌谷町の未来のためには、さらに拡充していくことが肝要だと考えます。

また、企業誘致につきましては、現在1社との立地協定を締結したところではございますが、2社目・3社目と続くよう積極的に誘致活動をしていくとともに、既存企業へ対する支援方法についても検討を行い、「活力のある涌谷町」を復活させるため、ここに、改めて、気を引き締め町政運営に当たる所存でございますので、議会の皆様におかれましては、町政を担う車の両輪として、引き続きご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

平成29年度当初予算の概要

次に、国の情勢及び平成29年度の当初予算の概要について申し上げます。

国の本年1月の経済報告では「景気は、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としており、今後の経済動向は不透明感が拭えないものとなっております。

そうした中、平成29年度国家予算は、「経済・財政再生計画」の2年目の予算とし、経済再生と財政健全化の二兎を追う安倍政権の今後を方向付けるものとして、一般会計の規模が97兆4,547億円となり、当初予算ベースでは、昨年度を大きく上回り、「一億総活躍社会の実現」、「経済再生」、「働き方改革」の課題が重点化されました。

また、国がまとめた平成29年度の地方財政計画(通常収支分)の規模につきましては、前年度比1.0%増の86兆6,100億円程度で、地方税が増収となる中で、地方交付税の総額につきましては、前年度比2.2%減の16兆3,298億円で、5年連続の減額となりましたが、赤字地方債である臨時財政対策債の発行を増額するなど、一般財源総額につきましては、28年度を4,011億円上回る額としております。

歳出では、地方の重点課題である公共施設等の適正管理の推進、まち・ひと・しごと創生事業費及び緊急防災・減災事業を充実させております。

また、先進的な自治体の取組みを地方交付税の積算に反映させるトップランナー方式を段階的に導入させることもあり、なお一層の努力を地方に求めています。

今後とも、経済対策や脱デフレに向けた国の動向、政策、民間の動きを注視しながら、アンテナを高く持ち、町に有効な施策を実施してまいる所存でございます。

一方、本町の平成29年度予算は、「予算編成基本方針」に基づき、町を取り巻く諸課題に対応するため、新規事業の検討や歳出の継続的なものにつきましては、各担当課に精査・再見直しを指示し、併せてあらゆる財源の手当てを模索しながら予算編成をいたしました。

また、国の平成28年度補正予算を活用し、県営ほ場整備事業等、一部事業を平成28年度補正予算に計上し、当初予算と一体的な運用を図ってまいります。

これらの結果、29年度の一般会計の予算総額は、68億4,638万4千円で、前年度比2億1,849万9千円(3.1%)の減となりました。

歳入では、町税において、景気の伸び悩み等で法人町民税の減収が見込まれますが、個人町民税や固定資産税などで増収が見込まれることから、町税全体で前年度比2,464万8千円(1.7%)の増となっております。

地方消費税交付金においては、消費活動に足踏み感がみられ、3,931万7千円(12.9%)減の2億6,646万8千円、地方交付税は、地財計画等から、普通交付税は2,000万円(0.8%)の減となる見込みです。しかし、特別交付税につきましては、大崎地域広域行政事務組合負担金にかかる震災復興特別交付税が3,841万3千円見込まれることから、交付税総額では、1,841万3千円(0.6%)増の27億8,841万3千円を計上したところでございます。

町債につきましては、大崎地域広域行政事務組合の消防庁舎整備に係る地方債、過年度分借換債の増などにより、7,038万6千円(13.9%)の大幅な増となっております。

歳出につきましては、目的別では、総務費、衛生費、農林水産業費及び消防費において、前年度比で増額となっており、総務費につきましては、黄金山工業団地に係る地方債の一括償還に向けて減債基金への積立が増額したこと、衛生費につきましては、大崎地域広域行政事務組合で予定しております熱回収施設改良事業分として、震災復興特別交付税が各構成市町村に交付されることから、大崎地域広域行政事務組合への負担金が大幅な増額となったこと、農林水産業費につきましては、基盤整備に係るガイドライン分の負担金が増額となったこと、消防費につきましては、これも大崎地域広域行政事務組合で予定しております消防庁舎整備に係る負担金の増額によるものでございます。

また、一般会計の財源不足を補てんするための財政調整基金の取崩額は1億2,200万円で、前年度における財政調整基金の取崩額と比較して、8,700万円減少しましたが、大変厳しい財政運営に変わりはなく、今後も、投資と財政規律とのバランスを図りながら、持続可能な財政運営を行っていくため、ヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源の最適な活用に取り組むとともに、平成29年度を計画初年度とする「第五次行政改革大綱」の推進により、厳しい財政状況の中でも、良質な住民サービスが確実、効率的に提供できるよう取り組んでまいります。

行政組織

次に、行政組織について申し上げます。

私が町長になりましてから、「企業立地推進室」を設置するなど、施策を強力に推し進めるため改善してきたところでございますが、今後、こども施策を総合的に調整し、子育て事業の充実・強化や少子化対策の安定的・継続的な事業展開に取り組むため、現在の「子育て支援班」を「子育て支援室」に格上げし、なお一層のスピード感を持って、各種懸案事項に対応していきたいと考えております。

一般会計の主な施策・事業

では、平成29年度に取り組む主な施策や事業について、一般会計から申し上げます。

子どもの成長支えるまちづくり

第一、「子どもの成長支えるまちづくり」について申し上げます。

お母さん方が安心して子どもを産み、育てられる環境づくりにつきましては、これまでも、妊婦健診、産婦・新生児訪問、乳幼児健診などを行いながら、母子の心身の健康状態を把握して、子どもの健やかな成長への支援を行ってきたところでございますが、これまで行っていた妊婦健診費用の助成の継続実施に加え、涌谷町の次代を担う子ども達の健全な育成と経済的負担の軽減を図ることに力を入れたい強い気持ちから、29年度から乳幼児の急性重症胃腸炎を防ぐため、その原因となるロタウイルスのワクチン接種費用の全額助成を実施してまいります。

また、28年度から実施しております「乳児用紙おむつ等購入費助成事業」に加え、「就学応援交付金」及び「第三子小学校入学祝金」を新設し、義務教育にかかる学級費等の負担額を低減させることといたしました。これにより、子育てへの経済的な不安が少しでも解消されることを期待するものでございます。

さらに、様々な予防等にもかかわらず、万一、子どもが病気になってしまった際には、「母子・父子家庭医療費助成事業」を継続して実施するとともに、「子ども医療費助成事業」において、対象年齢を「15歳まで」を「18歳まで」とし、所得制限を撤廃するなど、次代を担う子ども達の健全な成長を全町民で支えることにより、安心して産み育てられるまちづくりを実施してまいります。

27年度から国の子ども・子育て支援新制度が開始され、本年度で3年目となりますが、涌谷町におきましては、「涌谷町・安心子育て支援プラン」に基づき、幼児期の保育につきましては、各幼稚園及びさくらんぼこども園において待機児童が生じないように、引き続き施設拡充の検討や保育士の確保に努めてまいります。

また、「涌谷保育園子育て支援センター」及び「さくらんぼこども園」を子育て支援拠点と位置付け、関係機関と連携を図って総合的な支援体制を確立いたします。

放課後児童クラブにつきましては、西地区に八雲学童クラブと涌一小学童クラブ、東地区に杉の子学童クラブ、そして26年度には、小里・箟岳学童クラブを開設し、現在公立4か所で運営をしておりますが、小里・箟岳学童クラブにつきましては、箟岳白山小学校敷地へ移設し、放課後に児童が移動する必要をなくし、安全に利用できるよう配慮してまいります。

学校教育につきましては、「涌谷町教育基本計画」に基づき、基本目標としましては、児童生徒に「生きる力」を育むことを目指し、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を生かす教育の充実に努めてまいります。重点目標の「ふるさと教育の充実」では、町の産金を始めとする様々な歴史や文化を学び・体験することで郷土愛を育み、「体力の向上及び基礎学力の向上」では、一流のプロスポーツ選手等を講師に迎え、「将来の夢」を持ち、実現への主体性を持った行動力を育む「こころのプロジェクト事業」に取り組むことなどにより、結果的に体力の向上及び基礎学力の向上に繋がるものと考えます。

また、昨年4月、箟岳小学校と小里小学校が統合し、「箟岳白山小学校」として新たなスタートとなりましたが、29年度は教育環境の更なる向上を図るため、外構工事を実施いたします。保護者の皆様はじめ、住民の皆様、関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、特段のご理解とご協力をお願いいたします。

そして、町内唯一の涌谷中学校においては、生徒たちが切磋琢磨をし、学業や部活動に励んでおります。引き続き、基礎的な学力の定着と活用する力の伸長を図るため、学力向上対策として、外部から「外国語指導助手」や「学び支援コーディネータ」を招き、学校と連携を取りながら基礎学力の定着を図るとともに、引き続き中総体等県大会出場者への支援をしてまいります。さらに、中学生海外研修事業につきましては、自己負担額を従来の15万円から5万円程度に引き下げるなど、強い志を持った生徒が経済的理由から、将来の可能性を摘むことなく、広げる取組みを実施してまいります。

また、学習等の意欲ある高校生、大学生に対する「奨学資金貸与制度」についても、継続して実施するとともに、十文字学園女子大学への涌谷町特別推薦枠につきましては、涌谷高校の生徒に限定することにより、同高校のますますの発展に寄与するものと考えます。

教育関連として、生涯学習等について申し上げます。

涌谷公民館では、建町記念式典をはじめ、町民文化祭などの町の主要事業が開催され、さらに、和室、会議室等では、多様な芸術文化活動や学習が行われるなど、多くの町民の皆様に利用していただいております。農村環境改善センターと共に、今後も生涯学習・芸術文化の拠点として、「涌谷町教育基本計画」に基づき、青少年から高齢者まで、各世代層に応じた事業を展開してまいります。

また、学校と地域の協働教育の推進事業として、子どもたちと地域住民の方々が交流をする「放課後子ども教室」及び「協働教育プラットフォーム事業」を継続実施するとともに、生涯スポーツ分野では、総合型地域スポーツクラブを設立し、生涯にわたってスポーツを楽しむことができる「場」を地域に創出し、事業を推進してまいります。

また、町民皆様からのご要望がございます図書室の再開に向けては、当初予算に計上するまでには至りませんでしたが、一部、28年度で前倒しで実施いたし、旧勤労青少年ホームを改修することで、誰もが利用しやすい図書室づくりを進め、平成30年4月1日にオープンできるよう準備を進めてまいります。

定住対策として、26年度から実施しております「住宅取得等補助金」につきましては、本年度も継続実施いたします。

さらに、継続実施しております婚活事業を推進することで、若者の結婚への1歩を後押し、「空き家バンク」の利活用をはじめ、「結婚新生活支援補助金」により結婚新生活への経済的負担を軽減させることや、先に申し上げた子育て支援策により、定住先として涌谷町を選択してもらえるよう、複数の部署が一体となり、定住人口の増加と地域経済の活性化を図ってまいります。

健康長寿に向けたまちづくり

第二、「健康長寿に向けたまちづくり」について申し上げます。

国におきましては、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に「重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していく」としております。

本町におきましても、「涌谷町町民医療福祉センター基本方針」において、地域包括ケアシステムの構築を推進することを目標としており、今後、病院と各部署が連携を図りながら、その支援・サービス提供体制の構築を目指してまいります。

29年度の健康づくり事業につきましては、「第二次わくや健康ステップ21計画」「第二次涌谷町食育推進計画」及び「平成29年度涌谷町保健活動計画」に基づき「歯の健康」から健康寿命延伸の推進を図るほか、町の健康課題となっている生活習慣病予防対策として、「減塩活動」やたばこ対策として「禁煙・分煙の推進」を継続するとともに、「第二次わくや健康ステップ21計画の後期計画」及び「第三次涌谷町食育推進計画」の策定に取り組んでまいります。

また、疾病の早期発見や早期改善・早期治療のため、特定健康診査やがん検診の受診率向上を目指し、節目人間ドック助成事業を継続して実施するほか、女性のがん検診時には、託児サービスを実施し、若い年代の皆さんが受けやすい体制を作ってまいります。

さらに、町の健康づくりを共に進める上で重要な推進役である健康推進員の育成を図るとともに、涌谷町食育推進協議会についても、継続して支援してまいります。

地域医療対策でございますが、これまで、休日医療の確保につきましては、遠田地区、大崎地域、それぞれ事業化しており、さらに、高次救急体制は大崎市民病院救命救急センターで、夜間救急医療は大崎市夜間急患センターにおいて進めておりました。

29年度からは、石巻医療圏に隣接することもあり、石巻夜間急患センターへの運営にも新たに参画することといたしました。石巻市夜間急患センターは、石巻赤十字病院敷地内に開設されたため利便も良く、特に小児科が充実しております。夜間の小児医療の充実を図り、子どもの命を守り、保護者の安心を確保することで、多面にわたり子育て支援を押し進めてまいります。

地域福祉につきましては、「涌谷町地域福祉計画等策定事業」を昨年から実施しており、今年度中に策定完了いたします。

計画につきましては、保健・医療・福祉・地域コミュニティ・教育などの関係機関の連携による支援体制及び地域福祉活動の推進と暮らしやすい地域環境の整備を目指す「地域福祉計画」、地域包括ケアシステムの確立による介護サービス、地域支援・介護予防・地域包括支援センター事業の推進を図り、健康寿命の延伸、疾病や介護度、認知症の重度化防止及び予防対策を目指す「高齢者福祉計画」、障害の早期療育、相談体制の強化を図り、障害のある方が地域で自立して生活できる場の確保と経済的安定のための就労支援の充実、実現を目指す「障害者プラン・障害福祉計画」の3計画を策定するもので、地域住民の意向やニーズを調査し、住みやすいまちづくりを目指す計画として、事業展開を図ってまいります。

高齢者福祉につきましては、涌谷町社会福祉協議会が間もなく箟岳地区にサテライトセンターの開設を予定しており、町でも施設用地として町有地の無償貸与などの支援を行い、今後この施設が今後箟岳地区の介護と地域福祉の拠点となることを期待しているところでございます。

また、「ひとりぐらし高齢者等緊急通報システム」については、利用料を無料とし、ひとり暮らしの高齢者がより一層安心して生活できるよう支援してまいります。

障害者福祉につきましては、社会福祉法人共生の森と共に地域生活拠点施設を整備し、短期入所や日中一次支援などによる緊急時の受け入れ体制を確保するとともに、相談支援体制を強化し、障害のある方やそのご家族が安心して生活していける環境を整えてまいります。

また、心身障害者の方々の医療費の一部助成をはじめ、「障害者自立支援事業」、「地域生活支援事業」等、障害者の方の日常生活及び社会生活を総合的・継続的に支援してまいります。

介護につきましては、介護保険特別会計の部分において、申し述べます。

交流が豊かさを育むまちづくり

第三、「交流が豊かさを育むまちづくり」について申し上げます。

交流が育む豊かさとしては、異文化・風習・他業種などと触れ合うことで、自己を改めて見つめることができ、人、地域、町が共に成長・発展していくことができるものと考えます。

先に申し上げました「中学生海外派遣研修事業」を拡充継続するとともに、加盟団体・地域間交流として、健康都市連合交流事業、十文字学園女子大学や山形県大石田町との交流についても、民間団体等も含めた交流を促進するとともに、28年度から任命しております「地域おこし協力隊」を増員し、外からの新しい力を吹き込ませ、隠れた地域資源の更なる有効活用及び産業の新規開拓、拡充を図ってまいります。

農業振興につきましては、町の根幹となる農業が地域経済を左右するとの認識に立ち、農業の再興を図り、経済の好循環を生み出したいと考えております。また、7月からは農業委員会が新たな体制となりますが、農業経営の基盤となる農地等の利用の最適化を積極的に推進してまいります。

さらに、無人ヘリを中心とした「農作物病害虫防除事業」、パイプハウス等に補助をする「園芸特産重点強化整備事業」等、農家経営の安定化を図るための支援や27年度から始まりました「出来川左岸上流地区県営ほ場整備事業」や継続事業である「名鰭・鹿飼沼地区県営ほ場整備事業」に取り組むとともに、集落組織で行う共同活動を支援する「多面的機能支払交付金事業」、農地利用集積の啓発、担い手の育成、生産組合の組織化を推進し、農業経営の高度化を図るための「農業経営高度化支援事業」を継続するほか、涌谷町の農産物のブランド化や六次産業化を進めるため、新たに「地域ブランド米創出事業」として、銘柄米の「金のいぶき」などに対し、栽培マニュアルを作成し、高付加価値米を創出する事業に取組みます。

また、農産物・農産加工品の生産者、消費者、研究機関等の学識経験者や地域おこし協力隊の力を結集し、共に新規農産物の開発と産地形成の研究に取り組み、涌谷町の農産物を広くPRしてまいります。

畜産振興につきましては、本年9月7日から開催されます「第11回全国和牛能力共進会宮城大会」の開催年となりますことから、代表牛として選出されることを目指し、出品候補牛等に奨励金を交付するほか、各種奨励事業を継続するとともに、家畜防疫への一部を補助し、畜産農家経営の安定化を図ってまいります。

雇用対策につきましては、先に申し上げました黄金山への企業誘致に大きな期待を寄せているところでございますが、併せて、涌谷町内で操業している既存企業との意思疎通を強化し、町の姿勢を示すとともに、企業が何を考え、何を望んでいるのかを的確に把握し、あらゆるネットワーク、アンテナを用い、支援していくことで雇用の創出につなげ、若者の定住を図る施策に取り組んでまいります。

また、高齢者の生きがいや就業機会の確保対策として、涌谷町シルバー人材センターに補助を継続してまいります。

商工業の振興につきましては、マイナス金利政策に伴い、中小企業振興資金融資貸付利率について金融機関と調整してまいりましたが、29年度の利率を2.0%から1.7%へ引き下げすることで協議が調いました。これに伴い、利子補給の規則を見直し、より活用しやすい中小企業振興資金貸付金制度による融資のあっ旋と保証料及び利子の一部補助を拡充継続して行うとともに、遠田商工会への補助及び人材養成に対する補助、「わくや産業祭」等、賑わい興し・町興しへの補助を継続するほか、「起業家創出プログラム事業」を29年度から展開し、震災以降減少傾向にある事業所数を回復し、活力ある涌谷町に回復させるために、すでに事業を行っている方も含め、起業家の支援を推進してまいります。

観光振興につきましては、昨年度から進めております「日本遺産」登録を目指すとともに、皆様ご存じのとおり、本町は日本で最初に「金」が産出され、奈良・東大寺の大仏建立時に献上したという他の町にはない歴史があり、さらに、奥州三十三観音第九番札所箟峯寺、涌谷伊達家歴代の当主が祀られている見龍廟などの歴史・文化遺産も有しておりますことから、それらを観光資源として効果的に結び付け、さらに、天平の湯、天平ろまん館も含めた新たな魅力づくり、活力あるまちづくりを観光物産協会及び指定管理者である地域振興公社と連携し、推進してまいります。

また、訪日外国人旅行者誘致(インバウンド戦略)には必須といわれておりますフリーWi-Fi(ワイファイ)整備についても、宮城県と連携を図り、整備を進めてまいります。

安全で快適な環境のまちづくり

第四、「安全で快適な環境のまちづくり」について申し上げます。

平成23年3月11日に発生した東日本大震災から、まもなく6年が経過いたしますが、被害が大きい沿岸部市町村においては、いまだ復興途上という状況でございます。

また、近年、日本各地で異常気象による集中豪雨や大雪による被害が多発しております。

本町には、国が管理する江合川、旧北上川や県が管理する田尻川、出来川、旧迫川があり、さらに、土砂災害警戒区域も多数存在しております。それらが引き起こす可能性のある自然災害に対応する総合的な防災管理対策と避難対策が求められることから、ハード面では、長年の懸案事項のひとつであります、城山地区の避難路確保について、町道沢1号線改良工事を実施し、災害時の避難路確保をしてまいります。

ソフト面では、住民参加型の総合防災訓練等を継続して実施するほか、現在の洪水ハザードマップ、地震防災マップを常に手元に置いておけるような冊子型の防災マップに更新し、地震や大雨等の災害に備えるとともに、避難指示等の緊急情報がスマートフォンで確認できる防災アプリの活用など、災害時の情報伝達の向上を図り、防災意識の普及・高揚に努めてまいります。

また、町民の皆様が全幅の信頼を寄せている消防団につきましては、装備充実を行うとともに、定員確保に努めてまいります。

交通安全対策におきましては、警察、各関係機関、町民の皆様と連携を図りながら、朝の街頭指導、各学校、幼稚園、老人クラブ等の交通教室などを実施してきたことにより、昨年の12月10日で交通死亡事故ゼロ2年間を達成いたしました。また、春と秋の交通安全運動期間には、高齢運転者の交通事故抑止対策として、65歳以上の運転免許保有者を対象とした「高齢運転免許取得者教育支援事業」を積極的に推進するなど、今後も交通安全対策事業を引き続き行うことで、全町民の交通安全意識の高揚を図ってまいります。

防犯対策につきましては、交通安全同様、各関係機関との連携を図り、防犯協会への補助を継続していくとともに、LED防犯灯整備につきましては、今後、町が主体となって、計画的に整備していくこととし、安全安心なまちづくりに努めてまいります。

また、快適な生活に欠かすことのできない道路、橋りょう整備につきましては、課題となっておりました箟岳山線の道路整備事業を計画し、観光資源等の有効活用を図るために、「箟岳山線改良工事」をはじめ、限られた予算の中ではありますが、幹線道路の改修や橋りょうの補修、橋りょう施設の定期点検を実施してまいります。

また、耐震化対策として、木造住宅耐震診断や耐震改修工事への助成について、継続して行うとともに、空き家となった町営沢住宅を解体し、生活環境の向上を図ってまいります。

また、近年問題となっている管理不全空き家、空き地等について、所有者等への改善通知等により適切な管理を促し、生活環境の保全を図ってまいります。

協働による自立したまちづくり

第五、「協働による自立したまちづくり」について申し上げます。

町の活力を生み出すのは、若い方々をはじめとする町民の皆様が主役となり、そこに行政も参加をするという協働型まちづくりだと考えます。

現在、地域おこし協力隊員1名を採用するとともに、地方創生交付金による「涌谷まち・ひとデザインラボ」を展開中ですが、今後も町内で活動している若者世代が集い、町の将来について話し合える場を確保し、地域おこし協力隊による新たな発見を核とした「他が真似したくなるまちづくり」を推進してまいりたいと考えております。

コミュニティの推進につきましては、29年度で5年目となります個性ある地域づくりを支援するための「かがやく協働まちづくり事業」を実施するとともに、自治会の活動支援や集会所等整備に対する補助を継続して行い、地域の活性化とコミュニティ環境の充実を図ってまいります。

 

 

以上、第五次涌谷町総合計画において、掲げました五つの項目について申し上げましたが、各施策・事業等の目的、目標及び効果を各部署にしっかりと認識させるとともに、町発展のためには、相互連携が重要と考えますので、しっかりと連携し、他分野への波及効果も十分考慮しながら事業を展開してまいります。

行財政

最後に、町の行財政について申し上げます。

本年度も基金を取り崩しての予算編成となったことから、今後ますます財政運営は厳しいと言わざるを得ません。

そこで、自主財源の確保はもとより、コスト縮減を図り効率性を高める従来のやり方に加え、国、県はもとよりあらゆる団体からの補助金・助成金を獲得しながら、チャレンジをし、1年先、2年先、5年、10年と先を見据えた事業を展開するとともに、本町が抱える多くの懸案事項に一つひとつ丁寧に対応し、まちづくりに取り組んでまいる所存でございます。

国民健康保険事業勘定特別会計

次に、国民健康保険事業勘定特別会計について申し上げます。

国民健康保険事業におきましては、30年度から都道府県が市町村とともに保険者となる等の大改革が行われることとなりました。新たな財政運営の仕組みに円滑に移行できるよう、適正な保険料率等の設定や被保険者の負担を増やさないよう、保険料の激変緩和等の措置について検討してまいります。

今後も急速な高齢化等による医療費の更なる増加は必至であり、国保の運営は困難な状況が続くと想定されます。

本町においては、特定健診・特定保健指導の推進を図るとともに、28年度に策定した「涌谷町国民健康保険保健事業計画(データヘルス計画)」に基づき”高血圧対策”を継続するほか、生活習慣病の重症化予防対策に取り組み、医療費の適正化へつなげてまいります。

介護保険事業勘定特別会計

介護保険事業勘定特別会計について申し上げます。

高齢化に伴い介護サービスの需要は年々増加しており、給付費もまた増加しています。29年度は、28年度に高齢者を対象として実施したニーズ調査の結果を受け、第7期介護保険事業計画を策定いたします。適正な保険料率の設定、充実した介護サービスの提供等、安定的な介護保険事業の運営に努めてまいります。

介護保険制度の改正により、介護予防日常生活支援総合事業が導入され、高齢者が住み慣れた地域で元気に過ごせることを目指します。そのために、多様な主体による多様なサービスを提供するための体制づくりを継続し、地域とのネットワークの構築・コミュニティの形成による支え合いの仕組みづくりを行います。

また、認知症の早期発見・診断・治療・支援体制を充実させ、認知症予防の推進を図るとともに、医療と介護を必要とする状態の高齢者が自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、在宅医療と介護を一体的に提供できる仕組みづくりに取り組みます。

公共下水道事業特別会計

公共下水道事業特別会計について申し上げます。

公共下水道事業につきましては、安全で快適な環境のまちづくりのため、引き続き雨水排水事業を推進してまいります。江合川左岸地区の市街地浸水対策として(仮称)佐平治雨水排水ポンプ場の29年度完成を予定し、長年の懸案であった下町地区及び周辺地区の水害対策に大きく寄与するものと考えます。

また、江合川右岸地区においては、主に涌谷駅西側市街地の浸水対策として、アルプス電気涌谷工場前の排水路整備を継続し、早期の事業完了を目指します。

汚水処理事業につきましては、公共下水道事業全体計画を見直し、現在の供用区域内で接続率の向上を図ってまいります。このため補助制度を継続し、生活環境の向上と自然環境の保全という下水道事業の意義をご理解いただけるようPR活動を積極的に行い、一層の普及促進に努めてまいる所存であります。さらに、施設の管理につきましても、管渠や処理場の適切な維持管理を行ってまいります。

本事業は、30年4月からの地方公営企業法の一部適用を目指し、事務を進めております。法適用は事業の効率化、透明化を図り、安定的で持続可能な経営の入口となるものでございますので、しっかりと準備をしてまいります。

農業集落排水事業特別会計

農業集落排水事業特別会計について申し上げます。

農業集落排水事業につきましては、引き続き施設等の適切な維持管理及び水処理を行ってまいりますが、供用開始から15年以上経過している施設もあり、箟岳中央地区に続き、上郡地区についても機能診断を実施し、将来に向けて最適規模での施設管理及び長寿命化事業を検討してまいります。

また、接続率向上のための補助制度を継続し、普及促進に努めてまいります。

本事業につきましても、公共下水道事業特別会計と同様に地方公営企業法の一部適用に向けて鋭意準備してまいります。

水道事業会計

水道事業会計について申し上げます。

29年度の有収水量は、人口の減少、節水機器の普及、事業者や工場における井戸水との併用といった使用形態の変化等の影響により、28年度を1万立方メートル下回る130万立方メートルを見込んでおります。このため、給水収益につきましては減少が予想されますが、更なる企業努力を行う予算編成の結果、収益的収入及び支出におきましては、営業利益が生じる見込みでございます。

29年度の主な建設改良事業といたしましては、25年度から継続事業となっております老朽管更新事業につきまして、本年度は27年度・28年度に行いました本町・新町地内更新部分について舗装復旧工事を行うこととしております。

また、JR石巻線横断管路更新工事につきましては、大崎広域水道との合併施工による委託工事として、負担金を計上しております。

さらに、北田地内、渋江地内、岸ヶ森西地内で配水管布設替工事を実施するほか、花勝山中継ポンプ場送水ポンプ交換工事、六軒町裏地内水管橋布設替工事を実施する予定でございます。

水道事業会計につきましては、本年度も引き続き安全・安心な水の供給に努めてまいります。

国民健康保険病院事業

国民健康保険病院事業について申し上げます。

後ほど、青沼センター長からセンターの重点施策をご説明申し上げますが、今後急速に進展する高齢化に対応するため、「地域包括ケアシステム」構築に、引き続き尽力してまいります。

3事業のうち、国民健康保険病院事業におきましては、今後も医師・薬剤師・看護師等のスタッフの確保・充実を引き続き図り、質の高い医療サービスの提供に努めるとともに、事業収益の改善や経営の効率化など、経常収支黒字化を目標に努力してまいります。

また、28年度に運用された「地域包括ケア病床」を29年度には拡大し、リハビリの充実と住み慣れた地域で生活していただくため、在宅復帰支援を一層図り、患者サービスの向上につなげるとともに、昨年秋に策定された「宮城県地域医療構想」を踏まえ、各医療機関との連携強化を図ってまいります。

さらに、引き続き町内全地区を対象とした特定健診・特定保健指導、人間ドックを実施するとともに、健診の結果、受診が必要な方への受診勧奨を行うことで、町民皆様の疾病予防、健康増進に努めてまいります。

老人保健施設事業につきましては、引き続き在宅復帰・在宅療養支援機能の推進を図るとともに、人材確保による経営基盤の安定化を図ってまいります。

訪問看護ステーション事業につきましては、利用者ニーズの多様化に対応して、昨年から行っている土曜日まで拡大したサービス提供とともに、24時間対応、近隣の在宅療養支援診療所とも連携し、在宅看取りの支援を今年度も引き続き実施してまいります。

 

 

以上、平成29年度における町政運営について申し上げましたが、本年度も各分野における歳出の更なる見直しと、基金を取り崩しての非常に厳しい予算編成となりました。

しかし、涌谷町には人・自然・歴史・文化というたくさんの財産があります。これらの豊富な財産を活かし、町の進むべき目標をよく見極め、公正・公平な町政を行い、より「住みたい、住み続けたい、住んでよかったと思える魅力あるまちづくり」に職員ともども全力でチャレンジしてまいる所存でございますので、重ねて議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成29年度の施政方針といたします。

お問い合わせ

企画財政課

宮城県遠田郡涌谷町字新町裏153番地2

電話:0229-43-2112

ファクス:0229-43-2693