ホーム > 町の紹介 > 町長室 > 施政方針

ここから本文です。

更新日:2018年4月1日

施政方針

施政方針とは、町長の町政運営の基本方針として、翌年度の主要事業や予算について方向性を示すものです。

平成30年度施政方針

本日ここに、平成30年涌谷町議会定例会3月会議が開催されるに当たり、平成30年度の町政運営に対する私の所信の一端と施策の大綱を申し述べ、議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

基本的な考え方

初めに、町政運営の基本的な考え方を述べさせていただきます。

本年は、「第五次涌谷町総合計画」及びまち・ひと・しごと創生法に基づく「涌谷町まち・ひと・しごと創生総合戦略」の3年目の年であり、これまでに実施した少子化対策、定住人口の獲得、人口減少社会への適応の三つの観点から対応する施策を評価検証し、必要な事業については、さらに拡充していくことが肝要だと考えております。

また、企業誘致につきましては、自主財源を増やすとともに、就業機会の確保をすることで、定住人口を獲得することを目的に、私自身のトップセールスをはじめ、職員による積極的な誘致活動を行い、黄金山工業団地の早期完売を目指すとともに、既存企業のネットワークを再構築し、支援を行うことで、「活力のある涌谷町」を復活させるため、ここに、改めて、気を引き締め町政運営に当たる所存でございますので、議会の皆様におかれましては、町政を担う車の両輪として、引き続きご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

平成30年度当初予算の概要

次に、国の情勢及び平成30年度の当初予算の概要について申し上げます。

国の本年1月の経済報告では「景気は、緩やかに回復している。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されるが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としており、今後の経済動向は不透明感が拭(ぬぐ)えないものとなっております。

そうした中、「経済・財政再生計画」の集中改革期間の最終年度となる、平成30年度の国家予算は、経済再生と財政健全化を両立する予算としており、一般会計の当初予算ベースでは、29年度を上回る97兆7千128億円の規模となり、「人づくり革命」、「生産性革命」、「財政健全化」の課題が重点化されました。

また、国がまとめた平成30年度の地方財政計画(通常収支分)の規模については、前年度比0.3%増の86兆9千億円程度で、地方税が増収となる中で、地方交付税の総額については、前年度比2.0%減の16兆円で、6年連続の減額。赤字地方債である臨時財政対策債の発行については抑制されましたが、一般財源総額については、29年度と同程度確保したとしております。

歳出では、特に地方の重点課題である公共施設等の適正管理の推進及び、まち・ひと・しごと創生事業費を充実させております。

また、先進的な自治体の取組みを地方交付税の積算に反映させるトップランナー方式について、30年度においては新たな項目はありませんが、29年度から段階的に導入させていることもあり、なお一層の努力を地方に求めています。

今後とも、経済対策など国の動向、政策、民間の動きを注視しながら、アンテナを高く持ち、町に有効な施策等の導入について検討してまいる所存であります。

一方、本町の平成30年度予算は、「予算編成基本方針」に基づき、町を取り巻く諸課題に対応するため、新規事業の検討や歳出の継続的なものについては、各担当課に精査・再見直しを指示し、併せてあらゆる財源の手当てを模索しながら予算編成をいたしました。

その結果、30年度の一般会計の予算総額は、71億3千256万9千円で、前年度比2億8千618万5千円(4.2%)の増となりました。

歳入では、町税において、景気の伸び悩み等で法人町民税の減収が見込まれますが、個人町民税や固定資産税などで増収が見込まれることから、町税全体で前年度比1千524万9千円(1.1%)の増となっております。

地方消費税交付金においては、精算基準の見直し等により、4千518万9千円(17.0%)増の3億1千165万7千円、地方交付税は、地方財政計画等から、普通交付税は1億円(3.9%)の減となる見込みです。しかし、特別交付税については、大崎地域広域行政事務組合負担金にかかる震災復興特別交付税として1億9千25万4千円が見込まれることから、交付税総額では、6千184万1千円(2.2%)増の28億5千25万4千円を計上したところでございます。

町債については、大崎地域広域行政事務組合の消防庁舎整備に係る地方債、涌谷第一小学校屋外トイレ整備に係る地方債の増などにより、9千544万4千円(16.5%)の大幅な増となっております。

歳出では、民生費、衛生費、商工費、土木費、消防費及び教育費において、前年度比で増額となっており、民生費については、介護保険事業特別会計繰出金や老人保健事業負担金など、社会保障費が増額となったこと、衛生費については、大崎地域広域行政事務組合で予定しております熱回収施設改良事業分として、震災復興特別交付税が各構成市町村に交付されることから、大崎地域広域行政事務組合への負担金が大幅な増額となったこと、商工費については、既存企業への支援策の1つとして、上水道の未敷設(みふせつ)エリアに水道敷設(ふせつ)することとし、所要の経費を増額したこと、土木費については、下水道事業が公営企業化されたことにより、昨年まで農林水産業費及び土木費に計上しておりました繰出金を土木費に一本化したことによる増、消防費については、これも大崎地域広域行政事務組合で予定しております消防庁舎整備に係る負担金の増額によるもの、教育費については、学校における教育環境の整備に伴う経費や幼稚園において給食を提供するための所要経費の増額によるものでございます。

また、一般会計の財源不足を補てんするための財政調整基金の取崩額は2億5千900万円で、前年度における財政調整基金の取崩額と比較して、1億3千700万円増額となり、引き続き大変厳しい財政運営となるものです。

今後、これまで以上に投資と財政規律とのバランスを図りながら、持続可能な財政運営を行っていくため、ヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源の最適な活用に取り組むとともに、「第五次行政改革大綱」の更なる推進により、厳しい財政状況の中でも、良質な住民サービスが確実、効率的に提供できるよう取り組んでまいります。

行政組織

次に、行政組織について申し上げます。

私が町長になりましてから、「企業立地推進室」や「子育て支援室」を設置するなど、施策を強力に推し進めるため改善してきたところでございますが、今後も、必要に応じ組織の見直しも含め、なお一層のスピード感を持って、各種懸案事項に対応していきたいと考えております。

一般会計の主な施策・事業

では、平成30年度に取り組む主な施策や事業について、一般会計から申し上げます。

子どもの成長支えるまちづくり

第一、「子どもの成長支えるまちづくり」について申し上げます。

安心して子どもを産み、育てられる環境づくりについては、これまでも、妊婦健診、産婦・新生児訪問、乳幼児健診などを行いながら、母子の心身の健康状態を把握し、子どもの健やかな成長への支援を行ってきたところでありますが、これまで行ってきた妊婦健診費用の助成の継続実施に加え、不妊治療を受けているご夫婦に対して、高額な医療費がかかる特定不妊治療費の一部を助成し、支援していくほか、新生児の聴覚検査費用の助成を実施するなど支援を充実してまいります。

また、「保育所及び幼稚園の保育料の負担軽減」、「乳児用紙おむつ等購入費助成事業」、「就学応援交付金」及び「第三子小学校入学祝金」を継続して実施し、加えて町独自に「幼稚園預かり保育料」の低減を行うことで、子育てへの経済的な不安が少しでも解消されることを期待するものでございます。

さらに、様々な予防等にもかかわらず、万一、子どもが病気になってしまった際の、「子ども医療費助成事業」や「母子・父子家庭医療費助成事業」を継続して実施し、次代を担う子ども達の健全な成長を全町民で支えることにより、安心して産み育てられるまちづくりを推進してまいります。

27年度から国の子ども・子育て支援新制度が開始され、本年度で4年目となりますが、本町では、「涌谷町・安心子育て支援プラン」に基づき推進しており、幼児期の保育については、働くことを選択する保護者のために待機児童が生じないように、幼稚園における給食の提供や預かり時間の延長により、保育の受け皿を増やし、引き続き施策、施設拡充の検討や保育士の確保に努めてまいります。

子育て中の方に寄り添った子育て支援事業といたしましては、「涌谷保育園子育て支援センター」及び「さくらんぼこども園」を子育て支援拠点と位置付け、子育て中の方の拠り所となるよう運営しているところでございますが、29年度には「涌谷町子育て支援ガイドブック・みんなで育てようわくやっ子」を発行するなど支援策を拡充しているところでございます。今後、総合的な子育て支援体制のさらなる充実に向け、妊産婦、子育て家庭の個別ニーズを把握した上で情報提供、相談支援を行い、必要なサービスを円滑に利用できるよう支援する「利用者支援事業」を行い、その機能を発展させた「子育て世代包括支援センター」の設置に向けて関係機関と連携を図りながら検討してまいります。

また、全国的に増加しております親のネグレクトなどによる子ども虐待への対策については、昨年、県内他自治体に先駆けて設置しました「子ども家庭総合支援拠点」において、より一層の相談支援体制の充実を図ってまいります。

放課後児童クラブについては、西地区に八雲学童クラブと涌一小学童クラブ、東地区に杉の子学童クラブ、そして26年度には、小里箟岳学童クラブを開設し、現在公立4か所で運営をしており、対象年齢を段階的にではありますが拡大し、安全に利用できるよう配慮してまいります。

学校教育については、「涌谷町教育基本計画」に基づき、児童生徒に「生きる力」を育むことを目指し、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を生かす教育の充実に努めてまいります。重点目標の「ふるさと教育の充実」では、産金を始めとする様々な歴史や文化を学び、体験するなど、郷土愛を育んでまいります。また、小学5年生を対象に「志教育」事業の一環として、スポーツ界など各界でご活躍されている方々を講師に迎え、「将来の夢」を持ち、実現への主体的な行動力を育む「こころのプロジェクト事業」に取り組みます。さらに、学校教育専門指導員の増員により、基礎学力の定着に努めますとともに、児童生徒のいじめ、不登校等の諸問題への対応を強化してまいります。

また、昨今全国的に問題となっております「子どもの心のケア」については、県の事業を活用し「わくや子どもの心のケアハウス」を開設し、児童生徒をはじめとする子どもが抱える様々な心の問題に初期段階で対応することで、解決の糸口を見出してまいりたいと考えております。

涌谷中学校におきましては、引き続き、基礎的な学力の定着と活用する力の伸長を図るため、学力向上対策の一環として、外部から「外国語指導助手」や「学び支援コーディネータ-」を招き、学校と連携を図りながら基礎学力の定着を図ってまいります。さらに、昨年度まで実施しておりました中学生海外研修事業を見直し、新たにイングリッシュキャンプ事業実施へ転換し、より多くの生徒に対して英語力とコミュニケーション能力の向上を促(うなが)してまいりたいと考えております。

また、学習等の意欲ある高校生及び大学生等に対する「奨学資金貸与制度」についても、継続して実施するとともに、十文字学園女子大学への涌谷町特別推薦枠につきましても、大学側の協力を頂き確保いたしましたので、引き続き意欲あるお子さんを支援してまいります。

教育関連として、生涯学習について申し上げます。

涌谷公民館では、建町記念式典をはじめ、町民文化祭などの町の主要事業が開催され、さらに、和室、会議室等では、多様な芸術文化活動や学習が行われるなど、多くの町民の皆様に利用していただいております。農村環境改善センターと共に、今後も生涯学習・芸術文化の拠点として、「涌谷町教育基本計画」に基づき、青少年から高齢者まで、各世代層に応じた事業を展開してまいります。

また、学校と地域の協働教育の推進事業として、子どもたちと地域住民の方々が交流をする「放課後子ども教室」及び「協働教育プラットフォーム事業」を継続実施するとともに、生涯スポーツ分野では、29年度に設立された総合型地域スポーツクラブを核に、生涯にわたってスポーツを楽しむことができる「場」を提供し、事業を推進してまいります。

また、町民皆様からご要望がございます図書室の再開に向けては、お約束しておりました平成30年4月1日のオープンには間に合いませんでしたが、4月中にオープンする運びとなり、皆さまから愛される図書室づくりを推進してまいります。

定住対策として、これまで実施しております「住宅取得等補助金」や「結婚新生活支援補助金」を網羅(もうら)し、新たに賃貸住宅家賃補助なども取り入れた「わくや新生活応援補助金」を新たに創設し、また、先に申し上げた子育て支援策など、複数の部署が一体となり、定住先として涌谷町を選択していただけるよう、移住・定住策を推進してまいります。

健康長寿に向けたまちづくり

第二、「健康長寿に向けたまちづくり」について申し上げます。

国におきましては、団塊の世代が75歳以上となる

2025年を目途に「重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していく」としております。

本町におきましても、「涌谷町町民医療福祉センター基本方針」に基づき、地域包括ケアシステムの構築を推進することを目標としており、今後、病院と各部署が連携を図りながら、その支援・サービス提供体制の構築を目指してまいります。

30年度の健康づくり事業については、「第二次わくや健康ステップ21計画」「第三次涌谷町食育推進計画」及び「平成30年度涌谷町保健活動計画」に基づき健康寿命延伸の推進を図るため、町の健康課題となっている生活習慣病対策として、糖尿病や高血圧による腎不全を予防する取り組みを推進してまいります。

また、疾病の早期発見や早期治療・早期改善のため、引き続き特定健康診査やがん検診の受診率向上を目指し、疾病予防に取り組んでまいります。

さらに、町の健康づくりを共に進める上で重要な推進役である健康推進員の育成を図るとともに、涌谷町食育推進協議会についても、継続して支援してまいります。

また、今年度は本町の健康・福祉施策のけん引役である「町民医療福祉センター」及び「健康推進員協議会」が設立30周年を迎えることから、記念事業を実施し、更なる事業推進を図ってまいりたいと考えております。

地域医療対策でございますが、これまで、救急医療については、遠田地区、大崎地域、それぞれ事業化しており、さらに、高次救急医療は大崎市民病院救命救急センターで、夜間救急医療は大崎市夜間急患センター及び石巻市夜間急患センターにおいて体制を確保しておりました。

30年度からは、新たに石巻赤十字病院救命救急センターの運営にも参画し、大崎及び石巻両医療圏での緊急時の医療の確保に一層努めてまいります。

地域福祉については、「地域福祉計画」「高齢者福祉計画」及び「介護保険事業計画」の主要3計画に基づき、事業を進めてまいりますとともに、涌谷町社会福祉協議会と共に地域における支え合いの気運の醸成(じょうせい)と体制づくりを目指してまいります。

障害者福祉については、社会福祉法人共生の森と共に整備した地域生活支援拠点施設「結(ゆい)の郷(さと)わくや」を中心に、短期入所や日中一時支援など緊急時の受け入れ体制を確保するとともに、基幹相談支援センターによる相談支援体制を強化し、障害のある方やそのご家族が安心して生活していけるよう支援してまいります。

介護については、介護保険特別会計の部分において、申し述べます。

交流が豊かさを育むまちづくり

第三、「交流が豊かさを育むまちづくり」について申し上げます。

交流が育む豊かさとしては、異文化・風習・他業種などと触れ合うことで、自己を改めて見つめることができ、人、地域、町が共に成長・発展していくことができるものと考えます。

加盟団体・地域間交流として、十文字学園女子大学や山形県大石田町との交流についても、民間団体等も含めた交流を促進するとともに、28年度から活躍していただいております「地域おこし協力隊」の力を活用しながら、外からの新しい力を吹き込ませ、隠れた地域資源の更なる有効活用及び産業の新規開拓、拡充を図ってまいります。

農業振興については、町の根幹となる農業が地域経済を左右するとの認識に立ち、農業の再興を図り、経済の好循環を生み出したいと考えております。また、新たな体制となった農業委員会と共に、農業経営の基盤となる農地等の利用の最適化・集約化を積極的に推進してまいります。

さらに、無人ヘリを中心とした「農作物病害虫防除事業」等、農家経営の安定化を図るための支援や27年度から始まりました「出来川左岸上流地区県営ほ場整備事業」や継続事業である「名鰭・鹿飼沼地区県営ほ場整備事業」、加えまして29年度から新たに始まりました「出来川左岸下流地区県営ほ場整備事業」に取り組んでまいります。

地域で行う共同活動を支援するため「多面的機能支払交付金事業」、農地利用集積の啓発、担い手の育成、生産組合の組織化を推進し、農業経営の高度化を図るための「農業経営高度化支援事業」を継続するほか、涌谷町の農産物のブランド化や六次産業化を進めるため、29年度から取組みを始めました「ブランド米創出事業」として、銘柄米の「金のいぶき」による高付加価値米の創出により、健康に関心を持つ幅広い世代や女性、玄米食の食事頻度が高い都市圏、併せて地元への情報発信により認知度向上と地元定着を図ってまいります。また、「手軽さ」「栄養豊富」といった特徴を活かした「金のいぶき」を取り入れた食生活を推奨するため、昨年度の約二倍の面積11haを作付し、販売量の拡大を図る事業に取り組みながら、「誇れる農業」を醸成(じょうせい)していく所存であります。

なお、「ブランド米創出事業」につきましては、ふるさと納税制度を活用した「ガバメントクラウドファンディング」により全国から寄付を募るという新たな取り組みの中で、事業を進めてまいりたいと考えております。

また、農産物・農産加工品の生産者、消費者、研究機関等の学識経験者や地域おこし協力隊の力を結集し、新たな農産物の開発と産地形成の研究に取り組み、涌谷町の農産物を広くPRしてまいります。

畜産振興については、29年度に実施されました全国和牛能力共進会では、代表牛として選出されるまでには至りませんでしたが、次回34年度共進会へ向け、候補牛に対し助成金を交付し、上位入選を目指し、取組むほか、各種奨励事業を継続するとともに、家畜防疫への一部を補助し、畜産農家経営の安定化を図ってまいります。

雇用対策につきましては、就業機会の確保のため、黄金山工業団地をはじめとした企業の進出に大きな期待をよせ、私自身の企業訪問をはじめ、職員による誘致活動を行ってまいりました。その結果として30年度には1社が操業を開始する見込みとなっております。今後とも、県内外の企業訪問及びイベントに参加しながら、PRをはかり、黄金山工業団地はもとより、その他の地域へも、積極的な企業誘致を図っていきたいと考えております。併せて、町内の製造業の連携を図り、経済活動の礎(いしずえ)を「より強固なもの」とするために、「涌谷町ものづくり企業連絡会」を設立し、町として積極的に支援を行っていくことで、雇用創出につなげ、結果的に若者の定住を図る施策につなげたいと考えております。

また、高齢者の生きがいや就業機会の確保対策として、涌谷町シルバー人材センターに補助を継続してまいります。

商工業の振興については、中小企業振興資金融資貸付利率について金融機関と調整してまいりましたが、30年度の利率は1.7%に据え置くことで協議が調(ととの)いました。より活用しやすい中小企業振興資金貸付金制度となるよう融資のあっ旋と保証料及び利子の一部補助を継続して行うとともに、遠田商工会への補助及び人材養成に対する補助、賑わい興し・町興しへの補助を継続してまいります。

観光振興については、29年度に策定いたしまいた「涌谷町観光振興計画」において設定した重点施策に基づきまして推進してまいります。

30年度においては、「黄金(こがね)の里の文化伝承プロジェクト」の一環として、産金の歴史を共有する自治体との連携を図り、本町は日本における金の歴史の出発地であり、連携による日本遺産申請ストーリーの中では終点という重要な位置での「日本遺産」登録を目指します。

さらに、奥州三十三観音第九番札所箟峯寺、涌谷伊達家歴代の当主が祀(まつ)られている見龍廟などの歴史・文化遺産も有しておりますことから、それらを観光資源として効果的に結び付け、わくや天平の湯、天平ろまん館も含めた新たな魅力づくり、活力あるまちづくりを涌谷町観光物産協会及び涌谷町地域振興公社と連携し、推進してまいります。

また、2020年には現在の涌谷の礎(いしずえ)となった伊達安芸宗重公の没後350年となる事から、町民有志の方々によって設立された実行委員会に対し、町として後押しをしてまいりたいと考えております。

訪日外国人旅行者誘致いわゆるインバウンド戦略では、第4期みやぎ観光戦略プランにおいて観光戦略プロジェクトの一つとして、東アジア市場(台湾,中国,韓国,香港)を中心にヨーロッパ・アメリカ・オーストラリアなどの新市場を含めた観光客の誘致を図るとしており、県でも誘致に伸びしろを感じている韓国に対する観光客誘致を、大韓民国総領事館や県の現地事務所の協力を頂きながら推進してまいりたいと考えております。

安全で快適な環境のまちづくり

第四、「安全で快適な環境のまちづくり」について申し上げます。

未曾有の被害をもたらした東日本大震災から、まもなく7年が経過し、また、近年、日本各地で異常気象による集中豪雨や大雪等による被害が多発しております。

本町には、国が管理する江合川、旧北上川や県が管理する出来川、旧迫川、田尻川があり、さらに、土砂災害警戒区域も多数存在しております。それらが引き起こす可能性のある自然災害に対応する総合的な防災管理対策と避難対策が求められることから、ハード面では、国で進めております全国瞬時警報システムの更新や防災資機材倉庫を整備し、発生が懸念される災害に備えてまいります。また、ソフト面では、住民参加型の総合防災訓練等を継続して実施するほか、避難指示等の緊急情報がスマートフォンで確認できる防災アプリの活用など、災害時の情報伝達の向上を図り、防災意識の普及・高揚に努めてまいります。

また、町民の皆様が全幅の信頼を寄せている消防団については、装備充実を行うとともに、定員確保に努めてまいります。

交通安全対策におきましては、本年1月の交通事故の発生により、これまで1,125日継続しておりました交通死亡事故ゼロの記録が途絶えてしまいましたが、今後とも警察、各関係機関、町民の皆様と連携を図りながら、朝の街頭指導、各学校、幼稚園、老人クラブ等の交通教室などを実施するなど、新たな気持ちで交通死亡事故ゼロを目指してまいります。また、春と秋の交通安全運動期間には、高齢運転者の交通事故抑止対策として、65歳以上の運転免許保有者を対象とした「高齢運転免許取得者教育支援事業」を積極的に推進するなど、今後も交通安全対策事業を引き続き行うことで、全町民の交通安全意識の高揚を図ってまいります。

防犯対策については、交通安全同様、各関係機関との連携を図り、防犯協会への補助を継続していくとともに、LED防犯灯整備につきましても、計画的に整備し、安全安心なまちづくりに努めてまいります。

快適な生活に欠かすことのできない道路、橋りょう整備について、国の交付金事業を活用しているところの「大谷地線改良工事」は、進めておりました公安委員会との、県道交差点協議が整い、今後、河川占用や地権者との用地補償交渉を進めてまいります。また、懸案でありました「箟岳山線改良工事」は概略設計を終え、順次狭隘(きょうあい)な箇所から実施設計を行い、箟岳山の重要な観光道路として改良を進めてまいります。併せて補修が必要な道路や、橋りょう施設の補修と定期点検を計画的に実施し、生活道路等の整備を図ってまいります。

また、耐震化対策として、木造住宅耐震診断や耐震改修工事への助成について、継続して行うとともに、政策空家としております老朽化した「町営淡島住宅19・20号棟」を解体し、生活環境の向上を図ってまいります。

また、近年問題となっている管理不全空き家、空き地等について、所有者等への改善通知等により適切な管理を促し、生活環境の保全を図ってまいります。

協働による自立したまちづくり

第五、「協働による自立したまちづくり」について申し上げます。

町の活力を生み出すのは、若い方々をはじめとする町民の皆様が主役となり、そこに行政も参加をするという協働型まちづくりだと考えます。

現在、地域おこし協力隊員2名を採用し、活動しておりますが、町民皆さんを巻き込み、皆さんが主体的に活動していただけるような「まちづくり」を推進してまいりたいと考えております。その一翼として、昨年度まで実施してきた「かがやく協働まちづくり事業」を見直し、今回新たに「元気わくや創生補助金」とし、最長で3年間の補助を交付し、協働によるまちづくりを推進してまいります。

また、自治会の活動支援や集会所等整備に対する補助を継続して行い、地域の活性化とコミュニティ環境の充実を図ってまいります。

 

以上、第五次涌谷町総合計画において、掲げました五つの項目について申し上げましたが、各施策・事業等の目的、目標及び効果を各部署にしっかりと認識させるとともに、町発展のためには、相互連携が重要と考えますので、しっかりと連携し、他分野への波及効果も十分考慮しながら事業を展開してまいります。

行財政

最後に、町の行財政について申し上げます。

本年度も基金を取り崩しての予算編成となったことから、今後ますます財政運営は厳しいと言わざるを得ません。

そこで、平成31年度に向けて今からスタートを切り、関係機関を巻き込み、各種事業の見直しを行い、コスト縮減を図り効率性を高める従来のやり方に加え、あらゆる手法による資金調達を行いながら、5年、10年と先を見据えた事業を展開するとともに、本町が抱える多くの懸案事項に一つひとつ丁寧に対応し、まちづくりに取り組んでまいる所存であります。

国民健康保険事業勘定特別会計

次に、国民健康保険事業勘定特別会計について申し上げます。

国民健康保険事業におきましては、新たに30年度から都道府県が市町村とともに保険者となる等の大改革が行われ、新たな財政運営の仕組みへの円滑な移行が課題となります。適正な保険料率の設定などを、県の運営方針を参考としながら検証し、被保険者の負担を増やさないよう運営してまいります。

また、保健事業につきましても、町独自の取組も実施しながら、特定健診・特定保健指導の推進を図るとともに、29年度に見直しを行った「涌谷町国民健康保険保健事業計画(データヘルス計画)」に基づき”動脈硬化対策”を実施するなど、生活習慣病の重症化予防対策に取り組み、町民の健康増進と医療費の適正化へつなげてまいります。

介護保険事業勘定特別会計

介護保険事業勘定特別会計について申し上げます。

介護保険制度が要介護者を支える仕組みとして着実に浸透・定着する一方で、それに伴い介護給付費が増大しております。30年3月に策定いたしました涌谷町高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画に基づき、将来にわたって安定した財政運営に努め、高齢者とその家族の支援を推進してまいります。

介護予防・日常生活支援総合事業の推進により、多様なサービスを提供するための体制づくりと、地域とのネットワークの構築・コミュニティの形成による支え合いの仕組みを確立し、高齢者が住み慣れた地域で元気に過ごせる地域づくりを目指してまいります。

また、認知症の早期発見・診断・治療・支援体制の充実を図り、認知症予防の推進を図るとともに、医療と介護を必要とする高齢者が自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるように在宅医療と介護を連携して提供できる仕組みづくりに取り組んでまいります。

水道事業会計

水道事業会計について申し上げます。

本年度の有収水量は、人口の減少や使用形態の変化等の影響により、29年度を下回ることを見込んでおります。給水量については減少が予想されるところですが、営業費用等の見直しを行い、収益的収入及び支出におきましては、営業利益が生じる見込みであります。

平成30年度の主な建設改良事業といたしましては、老朽化対策として追戸中継ポンプ場更新工事等を実施するほか、基幹施設の耐震化対策として、第1配水池の耐震診断を実施する予定であります。

今後は宮城県が推奨する宮城型の管理運営方式、将来的な広域化について他市町村と綿密な連携を取り合いながら進めて行きたいと考えております。

本年度も引き続き安全・安心な水の供給と健全経営の維持に努力してまいります。

下水道事業会計

下水道事業会計について申し上げます。

平成30年度から公共下水道事業特別会計と農業集落排水事業特別会計を廃止、統合して、地方公営企業法を一部適用した企業会計方式による予算編成となりましたことをご報告申し上げます。

本会計初年度の収益的収支の状況でございますが、人口減少や高齢化、節水器具の普及などの要因はあるものの、新たな接続や景気の状況を勘案し、公共下水道、農業集落排水事業とも使用料収入で若干の増加を見込み、総じて営業利益が生じると見込みであります。しかしながら、営業費用の一部について一般会計からの繰入に頼る状況には変わりございませんので、予算執行にあたっては、極力無駄のない、効率的な執行に努めてまいります。

主な実施事業でございますが、公共下水道の雨水事業においては安全で快適な環境のまちづくりのため、引き続きアルプス電気涌谷工場前の排水路整備を施行し、涌谷駅西側周辺地域の浸水被害軽減を目指します。

汚水事業については、公共下水道事業計画を変更し、安定的な汚水処理のため、ストックマネジメント計画を策定し、耐用年数の経過した処理場や管路の施設改修を検討いたします。

農業集落排水事業でございますが、将来の人口減少を見据えた改修に備え、国の補助事業を活用した最適整備構想を策定し、処理機能の適正化を検討してまいります。

尚、公共下水道及び農集排ともに、事業の意義をご理解いただけるよう継続的にPR活動を行い、一層の普及促進に努めてまいる所存であります。

下水道は、公共用水域の保全と生活環境の改善を目的とした地域に欠かせない重要なインフラと認識しておりますが、一方で将来の人口減少等による使用料収入の減少や、施設の更新費用等の問題も抱えております。今般の企業会計導入を機により一層経営努力すると共に、職員、有識者、議会の皆様の意見も拝聴しながら持続可能な事業運営に努めてまいります。

国民健康保険病院事業

国民健康保険病院事業について申し上げます。

3事業のうち、国民健康保険病院事業におきましては、今後も医師・薬剤師・看護師等のスタッフの確保・充実を引き続き図り、質の高い医療サービスの提供に努めるとともに、事業収益の改善や経営の効率化など、経常収支黒字化を目標に努力してまいります。

「新涌谷町町民医療福祉センター国民健康保険病院改革プラン」の大きな目的のひとつである「地域医療構想を踏まえた町民医療福祉センターの役割」につきまして、地域包括ケアシステムの構築の推進を図るため、急性期医療を経過した患者及び在宅において療養を行っている患者等の受入並びに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有した地域包括ケア病床を活用し、リハビリや在宅復帰支援を図ってまいります。

町民医療福祉センターは開設以来、保健・医療・介護・福祉の連携を密にし、地域包括ケアシステムの推進を行ってきたところであります。今後もその方向性に変わりなく、中核病院である大崎市民病院や石巻赤十字病院、そして遠田郡医師会の先生方との役割分担や近隣の介護保険事業所等とも連携し、切れ目のない医療介護サービスが受けられるよう支援協力を行っていきます。

さらに、引き続き町内全地区を対象とした特定健診・特定保健指導、人間ドックを実施するとともに、健診の結果、受診が必要な方への受診勧奨を行うことで、町民皆様の疾病予防、健康増進に努めてまいります。

老人保健施設事業については、引き続き在宅復帰・在宅療養支援機能の推進を図るとともに、人材確保による経営基盤の安定化を図ってまいります。

訪問看護ステーション事業については、利用者ニーズの多様化に対応して、土曜日まで拡大したサービス提供とともに、24時間対応、近隣の在宅療養支援診療所とも連携し、在宅看取りの支援を今年度も引き続き実施してまいります。

 

 

以上、平成30年度における町政運営について申し上げましたが、本年度も各分野における歳出の更なる見直しと、基金を取り崩しての非常に厳しい予算編成となりました。

しかし、涌谷町には人・自然・歴史・文化というたくさんの財産があります。これらの豊富な財産を活かし、町の進むべき目標をよく見極め、さらに、あらゆる手法による資金調達を行いながら、公正・公平な町政を行い、「町民の方々が他に誇れる、自慢できる魅力あるまちづくり」に職員ともども全力で努力してまいる所存でございますので、重ねて議員の皆様並びに町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成30年度の施政方針といたします。

お問い合わせ

企画財政課

宮城県遠田郡涌谷町字新町裏153番地2

電話:0229-43-2112

ファクス:0229-43-2693