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更新日:2022年5月9日

教えて涌谷の特産品!涌谷町の「せり」

お花見時期の風物詩『涌谷せり』

春せり毎年、お花見の季節…。賑わう席に彩りを添えるのが涌谷の特産品『涌谷せり』。

涌谷町では、この時期に『涌谷せりのおひたし』を食べる文化があるのはご存じでしょうか?

爽やかな香りとシャキッとした歯応えで、お酒も進む、この時期には欠かせない一品です。

現代の万能薬『せり』の栄養価は

せりの田んぼ七草粥の具の1つとして知られる『せり』。

『せり』はセリ科の多年草で日本全国の山野に自生しています。古く奈良時代にはすでに食用とされていた記録が古事記、万葉集に残されています。栽培も昔から行われ、水田稲を刈った後や畦などにも沢山自生しています。

『せり』の栄養価は高く、身体に欠かせないビタミンCやミネラルが豊富に含まれています。ビタミンCは免疫力を高めるとともに、活性酸素の働きを抑え老化防止やお肌にうるおいを保つ効果、更には抗がん作用もあり、現代病の特効薬として見直されています。

実は高級食材『涌谷せり』の特徴

せりの収穫

『涌谷せり』の収穫時期は冬~春です。

一般的に『せり』の収穫は11月中旬から始まり『秋せり』や『冬せり』が有名です。この時期に収穫される『せり』は、せり鍋などで食卓に振る舞われます。一方、涌谷町で春に収穫される『春せり』の収穫期間はわずか3~4週間。その特徴は、春先に柔らかい芽が成長するため、柔らかい茎や葉がとても美味しい『せり』となります。青々とした『涌谷せり』は、『涌谷せりのおひたし』として饗され、古くから親しまれる郷土料理のひとつとなっています。

春先とはいえ、まだまだ寒さが厳しい季節…。

涌谷の風景に、一面青々と『せり』の田んぼが広がります。

収穫作業時は、胴付長靴を着用します。厳しい寒さの中、腰の高さまで水に浸かりながらの過酷な作業です。この水はボーリングして地下深くから汲み上げるため、水温は15から16度程。そのお陰で、冬の間も田んぼは凍りつくことなく、『せり』を収穫出来ます。

収穫後は、汲み上げた地下水で泥やゴミ、色が悪くなっている部分を洗浄します。洗われることで、更に青々とした葉や茎、白くて長いきれいな根の『せり』になります。

洗浄後の『せり』は、出荷前の調整が行われ一本一本丁寧に、洗浄では取り除けなかった変色している部分や規格外の部分が取り除かれます。品質の高い『せり』を出荷するために、1つの株は半分ほど廃棄されます。

冬せり

しかし、水温が15~16度とはいえ、この極寒の時期に、真水に腰まで浸かっての収穫作業や洗浄作業は、かなり過酷な作業です。この工程を経て、美味しい『せり』が食卓へ届けられます。実は、『せり』は大変高級な食材なのです。

涌谷町でも以前は多くの『せり』を栽培する農家さんがありましたが、残念ながら、現在は、ごくわずかとなっているのが現状です。当町は、この伝統的な食の文化を絶やすことのないよう、引き続き宮城県美里農業改良普及センター及びJA等関係機関との連携を図り、推進を進めていきます。

味わってみませんか?『涌谷せり』のおすすめレシピ♪

春の香り♪『せり』のおひたし

春せりのおひたし【材料】

せり1束

《だしの材料》

水:150CC、白だし:大さじ1と小さじ1、みりん:小さじ1、しょう油:小さじ2分の1

【作り方】

  1. せりは洗って、塩少々加えた熱湯に軸の方から入れ、20秒ほど茹でたら葉も入れて、更に10秒ほど茹でる。
  2. すぐに冷水にとり、水気を絞り、4cm位の長さに切る。
  3. だしの材料を小鍋に合わせ、ひと煮立ちさせて冷ます。
  4. せりをだしに浸け、30分以上浸せば完成です。

お酒のお供に♪『せり』とクリームチーズの生ハム巻き

せりとクリームチーズの生ハム巻き【材料】

せり1束、生ハムお好みの量、クリームチーズお好みの量

その他にお好みで、ブラックペッパーやオリーブオイル

【作り方】

  1. せりは洗って、生のまま4cm位の長さに切る。
  2. 生ハム1枚に、お好みの量のセリとクリームチーズを巻く。
  3. お皿に盛りつけて完成です。

お問い合わせ

産業振興課農林振興班

涌谷町字新町裏153-2

電話:0229-25-8511

ファクス:0229-42-3313