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更新日:2016年5月12日
内藤政恒氏(1907~1970)は、東北帝国大学在学中より宮城県を中心とする東北地方の古代遺跡をひろく調査された歴史考古学者です。
各地の遺跡を丹念に歩き、遺跡から出土する古瓦等を歴史考古学の立場から体系的に研究することにつとめられました。
涌谷町の黄金山産金遺跡も数回にわたって訪れ、「天平」と書かれた瓦が宝珠の破片であり、遺跡は産金を記念した六角円堂跡であったのではないかと位置付けました。
現在、内藤先生の研究業績は東北地方における古瓦研究の草分けと評価され、基礎資料として活用されています。
内藤先生没後の昭和50年(1975)、先生が集められた古瓦コレクションは、奈良国立博物館に寄贈され保存されてきましたが、遠地であることからか、なかなか公開や研究の機会に恵まれてきませんでした。
こうした状況から、県内各地の研究者が集い、奈良国立博物館の協力のもと、コレクションの調査を実施した所、現在までに724点にのぼる宮城県内出土の古瓦があり、このコレクションでしか見る事のできない優品や新タイプとなる貴重な瓦も多く含まれていることがわかりました。
今回、天平ろまん館で開催する「みやぎの古瓦展」は、奈良国立博物館所蔵の内藤コレクションの中から、貴重な資料68点を展示する、「宮城県初の里帰り」展となります。関連事業も予定しておりますので、是非この機会にご覧ください
天平ろまん館企画展示室
平成26年10月4日(土曜日)~平成26年11月30日(日曜日)
9時30分~17時
一般500円
小中高校生200円
国立歴史民俗博物館名誉教授岡田茂弘氏
平成26年10月4(土曜日)10時30分~
「内藤コレクションの概要と意義」
平成26年10月19日(日曜日)13時30分~
関連行事への参加は自由・無料ですが、展覧会見学には観覧料金がかかります。
(涌谷町教育委員会福山宗志)
お問い合わせ
生涯学習課文化財保護班
宮城県遠田郡涌谷町字下道69番地1
電話:0229-43-3001
ファクス:0229-43-3536