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更新日:2020年6月30日

『涌谷伊達家の家臣名簿2』発売のお知らせ

江戸時代の仙台藩は、現在の岩手県南部から宮城県全域までと、福島県の一部に及ぶ広大な領地を経営するため、重臣たちに直接土地を支給し、要所の統治を行いました。この「地方知行制」により、遠田郡三十一ヶ村、牡鹿郡と磐井郡の各一ヶ村を領したのが涌谷伊達家です。

宝暦十一年(一七六一)、涌谷伊達家第十代当主となった伊達村倫(仙台藩主伊達宗村四男)が初めて涌谷に入ることとなりました。これに合わせ約一二〇〇家におよぶ家臣全員の名簿(「分限帳」)の作成が企画されます。これまで部署毎の名簿等はありましたが、全体を総合したものはなかったからです。領地に初めて入る村倫にとって、どのような家中がいて、どのような役職に就いているのか一覧できる資料となった筈です。涌谷伊達家の家臣名簿2

今回、この際に作成された家臣名簿「宝暦十一年分限帳」のうち、二~四巻が現存することがわかりました。いろは順に項目をたて、家格や組士順に八七六家が記載されています。各家は、世帯主だけでなく家督となる嫡子についても記載し、年齢やどのような役職・仕事に就いているのか、こと細かに記しています。

また、「分限帳」が作成された後の宝暦十三年(一七六三)、伊達村倫の御守役であった山寺十左衛門が当主の独占を謀ろうとしていると訴えられ、関係者が処分された「山寺事件」が起こっています。名簿からは、事件直前の家臣の様子も伺えます。

この「宝暦十一年分限帳」を中心に関係史料を資料集『家臣名簿2』として一冊ににまとめました。涌谷町立史料館、くがね創庫で一冊千円にて販売しています。是非ご購読ください。

(生涯学習課:福山宗志)

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