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更新日:2019年9月5日

仙台弁句について

ゴザリスと

ベッチャで

ごぶさたわびしあい

菅原利男

『仙台弁句辞典』という新書版の一冊があります。昭和六十一(一九八六)年の初版本です。仙台弁については本書の凡例に次の一節があります。「本書にとりあげた仙台弁は仙台市のみならず、旧仙台領地域において今日もなお日常の会話に使用されているものが中心である」。集録仙台弁は約八〇〇、句数約五〇〇です。作者は七十数名でそのほとんどが当時の現役川柳作家たちです。掲句は本書中の一句で句中の「ゴザリス」は「ございます」、「ベッチャ」は「…でしょうよ」の意味です。作者は故人ですが町内に住み発表紙の熱心な投句者で、本書には九句収録されています。発表紙とは読売新聞の県内版「仙台弁句」という投稿欄で選者は天江富弥氏でした。氏は有名な郷土史家で、当時市内で居酒屋「炉ばた」を営みながら郷土弁句会も度々開いていました。後日出版社のすすめで本書が刊行されました。

今日、日常生活に使用されている方言が仙台弁です。方言という言葉にはどことなくさげすみのニュアンスがあります。ところが仙台弁にはそれがなく、あるのは親しみとなつかしさです。本書はそんな気分から時々手にする一冊になっています。

きのことりどごでアンメチャ熊出だど仙台弁句

若山大介

おだつなと目でごしゃがれるお葬式

横山彦平

かっつぐがらゆっくり行ガイ浄土路

天江富弥

ゼニコジキゴシャゲば孫にムツケラレ

菅原利男

こさえでもンメどもゆわねゴデでガス

稲村春男

(元涌谷町文化財保護委員:都築裕孝)

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